平成12年度病害虫発生予察注意報第1号(果樹カメムシ類)

平成12年5月15日
宮     崎     県

     病害虫名    果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ)
  作物名        カンキツ、落葉果樹類

1 発生地域 県北部及び中部

2 発生量 多

3 注意報の根拠
1) 昨年9月2半旬以降チャバネアオカメムシを主体に県北の予察灯への飛来が増加し(図1)、越冬成虫の量も平年に比べ多いと予想される。
2) 県央(佐土原町、農業試験場)の予察灯へのツヤアオカメムシの飛来が5月2半旬に急増した。
3) 県北及び県中に設置した集合フェロモントラップへの誘殺数が昨年同時期に比べ多い(図3〜図5)。
4) 例年見られない時期(5月1半旬)にカメムシのカンキツ園への飛来が多数見られた。(防除員報告)
5) 今後、気温上昇に伴い越冬成虫の活動が活発になり、カンキツ及び落葉果樹類の幼果や新梢への加害が予想される。

4 防除上の注意
1) カメムシは園外から飛来し、地域や時期によって発生量が大きく変動する。
    多飛来を見てからの防除では手遅れとなるので、園内外を見回り、早期発見、早期防除に努める。
2) 園周辺にスギ・ヒノキの多いところでは特に注意が必要で、薬剤防除はスギ・ヒノキを含めた防除とする。
3) 防除薬剤については平成12年度病害虫雑草等防除指針を参照する。
  また、農薬安全使用基準を遵守し、危被害防止に努める。

 図1 平成11年度県北予察灯(延岡市)での誘殺数の推移


 図2 県央予察灯(農業試験場・佐土原町)での誘殺数の推移


 図3 県北フェロモントラップ(延岡市)での誘殺数の推移


 図4 県央フェロモントラップ(都農町)での誘殺数の推移


 図5 県央フェロモントラップ(西都市)での誘殺数の推移