平成12年度病害虫発生予察注意報第2号
平成12年8月3日
宮 崎 県
病害虫名 いもち病
作 物 名
普通期水稲
1 注意報の内容
1) 発生地域 普通期水稲栽培地帯全域
2) 発生時期 8月上旬以降
3) 発生程度
やや多
2 注意報の根拠
1) 7月中旬以降に急激な病勢の進展が見られ、8月2日現在葉いもちの発生面積率は38.0%(平年39.5%)と平年並であるが、発病株率は18.1%(平年13.6%)とやや高い。(7月中旬 発生面積率8.9%、発病株率1.9%)
2) 箱施薬を実施していないほ場、葉色の濃いほ場では、ずり込み症状に近い多発ほ場が散見され、北諸県、西諸県地区では発病株率100%のほ場も見られた。
3) イネの生育は草丈が高く茎数も多いため、過繁茂でうつ閉しており株間湿度が高く、葉いもちの発生しやすい状況である。
4) 栽培面積の約8割を占めるヒノヒカリは、いもち病に対する抵抗性がやや弱い品種で、近年は、ヒノヒカリを侵すいもち病菌レ−ス007の分布密度が高まっている。
5) 本県は太平洋高気圧の周辺部で大気の不安定な状態が続いている。
3 防除法
1) 葉いもちの見られるほ場では早急に防除を実施する。また穂いもち対策として穂ばらみ期と穂揃期の防除を徹底する。
2) 葉いもちが上位葉で多発した場合や、出穂期に降雨が続いて穂いもちの多発が予想される場合は、穂揃期の7〜10日後に追加防除を行う。
3) 粒剤の本田施用は、効果が安定・持続するので、有効活用を図る。発生状況によっては、粉剤又は液剤の追加散布を考える。
4) 雨の続く時は雨間散布を行い適期を失しないようにする。
5) 葉色の濃い水田、葉いもちの発生の多い水田では穂肥の施用を避ける。
6) 薬剤等は平成12年度病害虫・雑草防除等指導指針を参照する。また、農薬安全使用基準を遵守し、危被害防止に努める。