平成12年度病害虫発生予察注意報第3号

                                                   平成12年8月22日
                                                    宮   崎   県
  病害虫名 炭疽病
  作物名 茶

1 発生地域 県下全域

2 発生量 多

3 注意報の根拠
1)7月下旬からの長雨により本病の発生に好適な条件となり、発病が増加した。
2)8月上・中旬に行った巡回調査の結果、発生ほ場率89.5%(平年 60.9%)、1u当り病数9.84(平年 4.49)であった。(表1)
3)本県での主要栽培品種は、本病に対し罹病性が高い。
4 防除上の注意
 1)病原菌は開葉して間もない軟らかい新葉にだけしか侵入できないので、新芽の生育期が薬剤散布の適期である。
2)秋期の発生は秋芽の充実を損ない、大切な一番茶に対する被害が大きいうえ、翌年への伝染源にもなるので徹底した防除が必要である。
3)本病は潜伏期間が約20日であるため、発病葉が認められる状況になってからでは防除は困難である。常発園及び多発が予想される園では新芽生育初期から1週間間隔で2〜3回の散布を行う。
5 その他
 1)薬剤の使用にあたっては、農薬安全使用基準の遵守並びに危被害の発生防止に努める。
 2)薬剤等、その他詳細については、「平成12年度病害虫・雑草防除等指導指針」を参照のこと。

表1 炭疽病の発生状況(8月上・中旬調査)

区分 程度別発生面積率(%) 発生面積率(%) u当り病葉数
本年 10.5 78.9 89.5  9.84
平年 0.5  0 60.4 60.9  4.49
前年 5.3  0 78.9 84.2 13.68