6331−107
平成12年11月8日
各関係機関長
各病害虫防除員 殿
宮崎県病害虫防除所長
平成12年度病害虫発生予察注意報第6号について
平成12年度病害虫発生予察注意報第6号を発表したので送付します。
平成12年度病害虫発生予察注意報第6号
平成12年11月8日
宮 崎 県
病害虫名 褐斑病
作物名 冬春キュウリ
1.発生地域 県下全域
2.発 生 量 多
3.注意報の根拠
1)11月上旬の巡回調査によると本病の発生面積率は平年に比べて高く、発病葉率はやや多の発生となっている。(表−1)
2)本病は、高温多湿条件下で発病しやすく、発病適温は25〜30℃であり、病勢の進展とともに発生地域の拡大が懸念される。
3)向こう一ヶ月の気温は平年より高く、降水量は平年並か平年より多く、日照時間は平年より少ないと予想される。
(1か月予報 鹿児島地方気象台10月27日発表)
表−1
|
発生面積率(%) |
発病葉率(%) |
本 年 |
61.1 |
4.9 |
平 年 |
24.7 |
3.6 |
前 年 |
15.8 |
0.9 | |
4.防除上の注意
1)気温が高く、終日降雨の日が連続するような気象条件下では、病勢は急速に進展するため、ハウス栽培では換気を十分に行い、また灌水も過多にならないようにし、ハウス内の高温多湿を防ぐ。
2)発病が多くなってからでは防除が困難となるので、予防散布に重点をおく。
3)下葉の老化葉は早めに除去して通風を図り、被害葉や被害残さはほ場内に放置しない。
4)窒素質肥料の過多は、植物体の耐病性を低下させ、かつ過繁茂状態になることにより病原菌の蔓延を助長するので、適正な肥培管理に努める。
5)ブルームレス台木接木栽培により発生が助長される。
6)病原菌は葉の裏面より表面に胞子形成量、付着量が多く、発病部位も葉・茎・葉柄・果実にも及ぶため、葉の表面に薬液が十分にかかるように努め、また散布むらのないように注意する。
5.その他
1)薬剤等その他詳細については、「平成12年度病害虫・雑草防除等指導指針」を参照する。
2)農薬安全使用基準を遵守し、危被害防止に努める。
(別紙)
○ 高温多湿の好適条件下では病勢の進展が早く、急激に蔓延する。本病は多発状態となってからの薬剤散布では防除効果が上がりにくく、また登録農薬も少ないが、同一系統薬剤の連用により耐性菌が発現する恐れがあるため、系統の異なる薬剤の輪用に努める。
【登録薬剤】
製品名 |
使用時期 |
使用回数 |
使用濃度 |
農薬のタイプ(有効成分) |
ビスダイセン水和剤 |
前日 |
2回以内 |
600〜800 |
有機硫黄剤 ポリカーバメート水和剤 |
ジマンダイセン水和剤 |
前日 |
3回以内 |
600 |
有機硫黄剤 マンゼブ水和剤 |
スミブレンド水和剤 |
前日 |
5回以内 |
1500〜 2000 |
混合剤 ジエトフェンカルブ・プロシミ ドン水和剤 |
ゲッター水和剤 |
前日 |
4回以内 |
1500 |
混合剤 ジエトフェンカルブ・チオファ ネートメチル水和剤 |
ダコニール1000 |
前日 |
4回以内 |
1000 |
有機塩素剤 TPN水和剤 |
ベフドー水和剤 |
前日 |
3回以内 |
500 |
混合剤 イミノクタジン酢酸塩・銅
水和剤 |
アミスター20フロアブル |
前日 |
4回以内 |
2000 |
ストロビルリン系
アゾキシストロビン水和剤 |
