6331−84
                                            平成14年8月15日
 
各関係機関の長
各病害虫防除員 様
 
                                              宮崎県病害虫防除所長
 
           平成14年度病害虫発生予察注意報第7号について
 
平成14年度病害虫発生予察注意報第7号を発表したので送付します。
 

              平成14年度病害虫発生予察注意報第7号
 
  病害虫名   果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ)
 
  作物名    果樹全般(カンキツ、ナシ、カキ等)
 
1 発生地域   県下全域
 
2 発生量    多
 
3 注意報の根拠
 
 1)西都市(2カ所調査)における8月上旬のヒノキ毬果(きゅうか)1個当たりのカメム シ口針鞘数は19.0本と18.9本であり、カメムシの山林からの離脱基準(1果当たり 約25本)に近くな ってきている。地域によっては今後、新成虫がヒノキから離脱し、果樹園に飛来すると予想 される。(表1)
  
 2)宮崎市の一部のカンキツ園では既にチャバネアオカメムシの多飛来が確認されている。
 
 3)フェロモントラップ(延岡市)における7月の誘殺数は1810頭で、調査を開始した 平成11年以降最も多かった平成12年の463頭を大きく上回っている。(図1)
 
4 防除上の注意
 
 1)カメムシは園外から飛来し、地域や時期によって発生量が大きく変動する。多飛来が起こってからの防除では手遅れとなるので、園内外を見回り、早期発見、早期防除に努める。
 
 2)成熟・着色の早い品種を集中して加害する傾向があるので注意する。
 
 3)園周辺にヒノキ・スギの多いところでは特に注意が必要で、薬剤防除はヒノキ・スギを含めた防除とする。
 
 4)薬剤等その他の詳細については、「平成14年度病害虫・雑草防除等指導指針」を参照する。また、農薬安全使用基準を遵守し、危被害防止に努める。
 
 
 表1 各地域のヒノキ毬果のカメムシ口針鞘数








 


調査地点


調査日

 1果当たり
  口針鞘数※

西都市@
西都市A
川南町
日向市
 

8月8日
8月8日
8月7日
8月7日
 

  19.0本
  18.9本
   6.6本
   8.7本
 
  ※)カメムシが果実を吸汁時に形成される吸汁痕の数。
    これが25本を超えるとヒノキからカメムシが離脱
   すると考えられている。
 
 
  
図1 チャバネアオカメムシのフェロモントラップ誘殺数の推移(延岡市)