6331−142
                                        平成14年11月27日
 
 各関係機関の長
 各病害虫防除員 殿
                                         宮崎県病害虫防除所長
                              
           平成14年度病害虫発生予察注意報第8号について
 
 平成14年度病害虫発生予察注意報第8号を発表したので送付します。

      平成14年度病害虫発生予察注意報第8号
 
                                         平成14年11月27日
                                         宮    崎    県
 
病害虫名     うどんこ病
作物名      ピーマン
 
1.発生地域   県下全域
2.発生程度   やや多い
3.注意報の根拠
 1)11月中旬の巡回調査でのうどんこ病の発生面積率は90.9%(平年値36.1%)、発病葉率は5.3%(平年値2.3%)で、未確認であった10月の調査後に急激に増加している。
 2)一部のほ場では下位葉に留まらず、上位葉への進展がみられる。
 3)気象1ヶ月予報によると、期間の前半は平年に比べて曇りや雨の日が多いが、その後は平年と同様に晴れの日が多いと予想されている。(鹿児島地方気象台11月15日発表1ヶ月予報)
 
4.防除対策
 1)うどんこ病菌の侵入及び発病の適温は15℃〜28℃、最適温度は25℃でやや乾燥した条件が発病に適する。ハウスピーマンの栽培環境はほぼ一致するため、ハウス内をあまり乾燥させないように管理する。病勢が進行すると防除困難になるので、早期発見・早期防除に努める。
 2)ピーマンのうどんこ病菌は他の作物のうどんこ病菌とは異なり、内部寄生性のため薬剤の効果が現れにくい。そのため、EBI剤など浸透移行性のある剤を防除体系に組み入れる。
 3)上位葉への進展が見られるなど病徴の激しいほ場においては、1回散布では防除効果が現れにくいことがあるので、1週間間隔で2回以上の防除を検討する。
 4)現在はピーマンうどんこ病に対する薬剤耐性菌の報告はないが、同一薬剤の連用により耐性菌を生じる恐れがあるので、作用性の異なる薬剤を輪番で使用する。
 5)防除薬剤については登録のあるものを使用する。(表1)
 
表1 ピーマンうどんこ病に登録のある農薬一覧                


製 品 名
 


使用濃度・量
 







使用
回数
(以内)

使用時期
収穫
 前日数


注意事項
 

オリゼメート粒剤
      5g〜10g/株

  
定植時

植穴土壌混和
カスミンボルドー     1,000 前 日 使用は両製剤で合計5回まで
カッパーシン水和剤     1,000 前 日
サプロール乳剤  *     1,000 前 日  
サンヨール      500 前 日  
ジーファイン水和剤     1,000 前 日  
ストロビーフロアブル
 
    3,000
 

 

 

 
前 日
 
深達性展着剤の加用は避ける
トップジンM水和剤 1,500〜2,000 前 日  
トリフミン水和剤  * 3,000〜5,000 前 日 使用は両製剤で合計5回まで
トリフミンジェット   *  50g/400m3 前 日
ハーモメイト水溶剤   800〜1,000 前 日  
バイレトン水和剤5 * 1,000〜2,000 前 日  
ポリオキシンAL乳剤   500〜1,000 7日前  
モレスタン水和剤 2,000〜3,000 前 日  
ラリー水和剤   * 4,000〜6,000 前 日  
ルビゲン水和剤 *     10,000 前 日  
                (注1)平成14年度病害虫・雑草防除等指導指針を改編
                (注2)製品名に*が付いているものはEBI剤