注意報 注意報 注意報 注意報 注意報 注意報 注意報 注意報
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令和2年9月1日
各関係機関の長
各病害虫防除員 殿
令和2年度病害虫発生予察注意報第6号を発表したので送付します。
令和2年度病害虫発生予察注意報第6号
令和2年7月17日付けの注意報発表後も、トビイロウンカの発生量は増加しており、
今後、坪枯れが多発する恐れがあります。
適期防除の徹底に努めましょう。
病害虫名 トビイロウンカ
作物名 普通期水稲
1.発生地域 県内全域
2.発生程度 多
3.発生状況と注意報の根拠
(1)県では主食用普通期水稲で、病害虫発生予察注意報第4号(令和2年7月17日付) を発表し、トビイロウンカに対する防除の徹底
を啓発したところである。
しかし、8月下旬に実施した巡回調査の結果、7月中旬以降、発生地域は拡大し、生息密度も高まっている(図1、図2)。
(2)8月下旬の巡回調査(41地点)における発生面積率は65.9%(平年59.1%、前年10 0%)で平年並、株当たり虫数は10.69頭
(平年1.41頭、前年4.96頭)で平年比多の発生であった(図1、図2)。なお、41地点中1地点では、株当たり240頭以上の甚発生が確認された。
(3)また、短翅型雌成虫(産卵数が多い)の株当たり虫数は0.07頭となり、過去10年間で、3番目に多い(図3)。このため、今後生息密
度が急激に高まる恐れがある。
(4)鹿児島地方気象台が8月27日に発表した向こう1か月の気温(8月29日〜)は、高い確率が80%と予想されていることから、本種
の増殖に好適な状況が続くと考えられる。

図1 発生面積率の月別推移 図2 株当たり虫数の月別推移
図3 トビイロウンカの株当たり短翅型雌成虫数の年度別推移(8月下旬)
4.防除上の注意
(1)トビイロウンカは水田に定着後2〜3世代増殖を繰り返し、急激な密度上昇により収穫期頃に大きな被害を及ぼす。
トビイロウンカの飛来が多く確認された7月上旬を主要飛来と想定した場合、第3世代の防除適期(幼虫期前半)は9月中旬以降と
予想されるが(別紙参照)、これまで世代交代が繰り返されたことにより、ほ場内に全ての世代(卵〜成虫)が確認されている。
(2)本田防除を行っていないほ場については、防除適期にかかわらず直ちに防除を行う。
既に本田防除を行ったほ場においても、その後の発生状況を確認し、密度が高ければ直ちに追加防除を行うなど、
防除の徹底を図る。
(3)トビイロウンカは株元に生息するため、薬剤は株元に十分到達するよう散布する。
(4)薬剤の散布に当たっては、薬剤ごとの総使用回数や使用時期(収穫前日数)に十分注意する。また、ミツバチや魚介類など
周辺動植物及び環境へ影響がないよう、飛散防止を徹底するとともに、事前に周辺の住民や養蜂業者等へ薬剤散布の連絡を行う
など、危害防止に努める。
※その他詳細については、西臼杵支庁・各農林振興局(農業改良普及センター)、総合農業試験場生物環境部、病害虫防除・肥料検査
センター等関係機関に照会してください。
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<連絡先>
宮崎県病害虫防除・肥料検査センター 阿萬
TEL:0985-73-6670 FAX:0985-73-2127
ホームページ:http://www.jppn.ne.jp/miyazaki
E-mail:byogaichu-hiryo@pref.miyazaki.lg.jp |
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【参考資料】
写真1 坪枯れの発生状況(2019年8月29日撮影)