注意報 注意報 注意報 注意報 注意報 注意報 注意報 注意報
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令和2年7月17日
各関係機関の長
各病害虫防除員 殿
宮崎県病害虫防除・肥料検査センター所長
令和2年度病害虫発生予察注意報第4号を発表したので送付します。
トビイロウンカが多く飛来しています。適期防除の徹底に努めましょう。
病害虫名 トビイロウンカ
作物名 普通期水稲
1.発生地域 県内全域
2.発生程度 多
3.発生状況と注意報の根拠
(1)トビイロウンカの本年度の初飛来は6月27日であった。その後、7月1〜2半旬にかけ、まとまった飛来が認められた。6月1半旬から7月3半旬における
県内予察灯のトビイロウンカの累積誘殺数合計は674頭(平年20.4頭、前年70頭)で過去10年で最も多い(図1)。
(2)7月上〜中旬の普通期水稲巡回調査(41地点)における発生面積率は24.4%(平年3.6%、前年4.9%)、株当たり虫数は0.022頭(平年0.004頭、
前年0.002頭)であった。発生面積率、株当たり虫数いずれも平年比多で、過去10年間で最も多い(図2、図3)。
図1 県内各予察灯におけるトビイロウンカの累積誘殺数(6月1半旬〜7月3半旬)

図2 過去10年間の発生面積率の推移 図3 過去10年間の株当たり虫数の推移
4.防除上の注意
(1)複数回の飛来が認められるが、日別の誘殺状況及び箱施薬剤の残効を考慮し、7月5日頃を重点防除が必要な飛来波とした。
7月5日飛来分を主要飛来と想定した場合、1回目の防除適期(幼虫期前半)は7月4半旬〜6半旬頃、2回目の防除適期は8月3半旬〜5半旬
(高千穂は8月4半旬〜6半旬)と予想される(別紙参照)。防除を行う際は地域毎の防除適期内に行うことが望ましい。ただし、ほ場によって発
生状況にばらつきがあることから、ほ場内をよく観察し、幼虫を多数確認した場合は速やかに防除を行う。
(2)また、本年は断続的な飛来があっていることから、防除を実施したほ場でも、 株元を確認し、生息密度が高い場合は追加防除を行う。
(3)トビイロウンカは株元に生息し、低密度であっても、その後の増殖率が高く坪枯れを引き起こすので、薬剤は株元に十分到達するよう散布する。
ただし、薬剤ごとの総使用回数や使用時期(収穫前日数)には十分に注意する。
(4)薬剤の散布に当たっては、ミツバチや魚介類など周辺動植物及び環境へ影響がないよう、飛散防止を徹底するとともに、事前に周辺の住民や
養蜂業者等へ薬剤散布の連絡を行なうなど、危害防止に努める。
(5)飼料用米及び飼料用稲の防除に当たっては、「稲発酵粗飼料生産・給与技術マニュアル」及び「飼料として使用する籾米への農薬の使用について」、
「飼料の有害物質の指導基準及び管理基準について」に沿って、適期防除に努める。
※その他詳細については、西臼杵支庁・各農林振興局(農業改良普及センター)、 総合農業試験場生物環境部、病害虫防除・肥料検査センター等
関係機関に照会してください。
※6月1日から8月31日の3か月間、農薬危害防止運動を実施しています。ラベル表示の 内容を十分に確認し、農薬使用基準を守って農薬散布を行い、
危害防止に努めましょう。
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<連絡先>
宮崎県病害虫防除・肥料検査センター 阿萬
TEL:0985-73-6670 FAX:0985-73-2127
ホームページ:http://www.jppn.ne.jp/miyazaki
E-mail:byogaichu-hiryo@pref.miyazaki.lg.jp |
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参考資料
過去のトビイロウンカによる被害状況
写真1.トビイロウンカによる坪枯れ(H25)
(※被害がほ場全体に拡がり、反枯れ状態となっている)