ピーマン 斑点病

病 原 菌:Cercospora capsici Heald et al. 

<病原菌の生態と防除対策>
 本病は、ピーマン栽培の育苗期から主に下位葉に発生するが、多発生すると果梗や若枝にも発生する。病斑は暗褐色または灰白色の同心輪紋状であり、病勢が進展すると落葉する。
 発病適温は20〜25℃であり、多湿条件で発生しやすいので、ハウス内の換気、水管理に留意し高温多湿にならないように努める。また、整枝を行って茎葉が過繁茂とならないように注意する。本病の被害により落葉した発病葉は、ハウス外へ持ち出し焼却、着生している発病葉も栽培上許される限り摘葉して処分し、ハウス内の病原菌密度の低下を図る。

 病勢が進展し始めてからの防除は非常に困難であるので、予防的防除に重点をおく。ハウス栽培においては11〜12月及び3〜4月にかけて発生が多くなるので、特に注意が必要であり、この時期に病勢の進展がみられるときは、防除の緊急性は非常に高い。



<防除効果の判定>
 病原菌の侵入から病徴(注1)発現までの日数は冬期のハウス管理条件では20日前後であるため、薬剤の防除効果の判定は2〜3回薬剤散布後、散布時未発病葉への病斑の進展の有無で判定をする。

(注1)
 植物が何らかの原因によって、その細胞、組織あるいは器官に異常をきたすこと。
 (主として色と形の異常)