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ミカンキジラミ

Diaphorina citri

ミカンキジラミはカンキツ類の重要病害である「カンキツグリーニング病」を媒介します。
よって、この害虫も移動規制(奄美諸島以南の分布域からの移動禁止)の対象とされています。
現在、本県への侵入は確認されていませんが、今後も警戒する必要があります。
 
@ミカンキジラミ成虫 A葉上の卵 B3齢幼虫
C4齢幼虫 D葉上の成虫
 ※ 写真提供:門司植物防疫所



「特徴および生態」

・ヨコバイ目、キジラミ科に属する体長2〜3mmの樹液吸汁性の害虫。
・幼虫(1〜5齢)は体長1〜2mmで成虫同様吸汁する。
・新梢や葉上に産卵(数個〜十数個)する。
・成虫は樹上に静止(吸汁)するとき、翅の先端(末端)を斜め上に突き上げるような姿勢を取る特徴がある。


「寄主植物」

・ミカン科の植物に寄生するが、カンキツ類よりもゲッキツ(シルクジャスミン)を好む。
・ゲッキツは特に寄主植物として好適で、増殖率も高い。



「被害(カンキツ)」
・ミカンキジラミが寄生吸汁しても、樹体に与える影響はほとんどないと考えられるが、カンキツグリーニング病を媒介することが重要な問題となっている。
・カンキツグリーニング病に罹病したカンキツ類は、最終的に枯死する。
カンキツグリーニング病の伝染
・罹病した樹を吸汁することにより病原菌(細菌)を保毒し、次に吸汁した樹に伝染させる。
・一旦保毒した虫は、その個体が死ぬまで伝染を続けるが、次の代には伝わらない(永続伝搬)。



「移動規制について」

・現在生息している地域(奄美諸島以南)から未発生地域への移動が禁止されています。
 ・ミカンキジラミが寄生する可能性のある植物も移動の制限がかかります。