病 害 虫 情 報
 
      

  
                                                                                         平成19年9月13日
                                                                                                                     奈良県病害虫防除所
 
 
 
 病 害 虫 情 報
 
 
病害虫名 トビイロウンカ
対象作物 水稲
 
1.発生地域  県平坦部
2.発生時期  9月中旬以降
3.発生程度  やや多い〜多い
 
4.予察情報の根拠
(1)橿原市の予察灯への誘殺数は、8月の5半旬までは平年より少なく推移しましたが、6半旬から増え始め、
9月上旬に急増しています(表)。
(2)9月上旬の巡回調査では、県西部を中心に発生圃場率が30.7%と平年(16.8%)より多くなっています。
なお、中山間部での坪枯れは 観察されていません。
(3)大阪管区気象台発表の1ケ月予報によると、今後、気温は高いと予想され発生に好適な条件となります。
 
   表  予察灯へのトビイロウンカ誘殺数(橿原市)

時期 年度

H10(多発)

H16

H17

H18

H19

 平年

 8月

  165

  6

   4

   5

   6

19.3

 9月上旬
 

   10
 

  2 
 

   0
 

   5
 

  19
 

 3.1
 
 
5.防除対策
(1)収穫適期の範囲内で早めに収穫します。
(2)地域、圃場間で発生に差があります。同一圃場内でも場所により偏りがあるので、圃場全体の株元を広く
観察して、発生状況を把握します。防 除の目安は1株当たり成幼虫数が3頭以上です。
(3)株元に寄生しているので、薬剤散布時は株元まで薬剤が届くように丁寧に行います。
(4)薬剤散布を行う場合、収穫期に近いので、ラベルを確認して収穫前使用日数や使用回数を遵守します。
(5)薬剤散布時には、圃場周辺への薬剤飛散防止に努めます。風の強い日には散布は控え、風向きに注意し、
収穫期に近い作物へ飛散しないように するなど基本事項を徹底します。粉剤散布にあたっては特に注意が必要です。
 
 
 
  主なトビイロウンカの防除薬剤

  薬剤名

 希釈倍率

  使用時期

使用回数

 成分総使用回数

バッサ乳剤

1000〜2000倍

収穫7日前まで

   5

   5

マラバッサ乳剤

1000倍

収穫7日前まで

   5

  5/5

MR.ジョーカーEW
 

2000倍
 

収穫14日前まで
 

   2
 

   2
 
※粉剤使用時は圃場周辺への薬剤飛散がないように特に注意する