病 害 虫 情 報
 
      

 
病害虫名 果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ・ツヤアオカメムシ・クサギカメムシ)
対象作物 カキ
 
1.発生地域 県下全域
2.発生時期 9月〜10月
3.発生程度 やや多い   果樹園への飛来程度  ところにより多い
 
4.注意報発表の根拠
 
(1)8月下旬の巡回調査(キリ、スギ、ヒノキ)で、チャバネアオカメムシの成虫および幼虫が確認され、調査地点における平均虫数、寄生樹率は7月下旬に比べやや増加しています。
 
(2)本年はスギ、ヒノキの球果の着生がやや少ないため、局地的に果樹園へ多飛来する恐れがあります。
 
(3)誘殺灯へのチャバネアオカメムシの誘殺数は、8月以降増加し、9月4半旬に入って3日間で250頭を越えるなど、局地的に多飛来が認められます(図)
 
            
 
5.防除上の注意事項
 
(1)発生は局地的ですが、カメムシ特有の集合を促すフェロモンの効果が加わり所によっては大きな被害の発生する恐れがあります。園への飛来に注意し、侵入・被害が見られた場合には、直ちに防除します。収穫が近づいていますので、防除を行う場合は薬剤の収穫前使用日数等に十分注意 し、登録内容を遵守します。
 
(2)飛来がない園での予防散布は、効果が期待できないばかりか、天敵の減少によってカイガラムシ類、ハダニ類の増加につながるなど弊害が大きいので、控えます。
 
(3)電撃殺虫器、カキ園に面した蛍光灯などの光源はカメムシを誘引するので、できる限り消灯します。また、黄色灯は被害軽減に有効ですが、チャバネアオカメムシ以外のカメムシには効果がありません。
 
 
6.主な防除適用薬剤(カメムシ類)

     薬剤名         使用濃度    収穫前日数  使用回数

  (合成ピレスロイド系)
   アグロスリン水和剤    1000〜2000倍 前日まで   3回以内
   アーデント水和剤       1000倍     7日前まで  3回以内

  (有機ケイ素系)
   MR.ジョーカー水和剤    2000倍    14日前まで  2回以内
 
  (ネオニコチノイド系)
   アルバリン顆粒水溶剤    2000倍     前日まで   3回以内
   アクタラ顆粒水溶剤      2000倍     3日前まで  3回以内
   アドマイヤー水和剤      1000倍     7日前まで  3回以内