病 害 虫 情 報
 
                                                    pdfファイルはこちらから(表あり)
        病害虫名  斑点米カメムシ類
        作  物  水 稲 (極早生・早生品種)
 
1.対象地域  県中山間部(大和高原地域)
 
2.発生時期  平年並(7月下旬〜8月下旬)
 
3.発生程度  やや多い
 
 
4.病害虫情報の根拠
(1)7月下旬の巡回調査において、水田での捕虫網すくい取り調査では、中山間部での斑点米カメムシ類の発生圃場率は41.7%(平年32.6%、前年20.0%)、平均発生虫数は0.9頭(平年1.1頭、前年0.3頭)でした。すでに出穂している水田を中心に、ホソハリカメムシ、カスミカメムシ類等の侵入が見られます。平年の発生量に比べると同等かやや多い程度ですが、過去数年間に比べてやや多く、注意が必要です(表1)
(2)除草されていない水田周辺の畦畔や休耕田など、水田周辺の雑草で斑点米カメムシ類の発生が認められます。今後、イネの出穂にともない水田への侵入増加が予想されます。
 
 
5.防除上の注意点
(1)圃場周辺の畦やのり面の除草は、カメムシの被害軽減に有効です。出穂20日前と出穂期頃(1回目の除草から3週間後)の2回除草を行います。出穂以降の除草は、逆にカメムシを水田に追い込むことになるので控えます。
(2)出穂前に除草できなかった圃場では、出穂10日後の乳熟期に殺虫剤による防除を必ず行います。
(3)中山間地域の早生品種など例年被害の多い圃場では、出穂までの2回の除草に加えて、出穂7日後と14日後の2回防除を行います。
(4)水田の周縁部に被害の多い傾向があるので、発生が少ない場合には額縁防除でも有効です。
(5)休耕田の雑草にいるカメムシ類に対しては、休耕田で使用できる薬剤で防除してください。
(6)作期の異なるイネが混在して栽培されている地域では、早生品種に斑点米被害が多くなる傾向がありますので、注意してください。
(7)今後1カ月間の気象予報によると、天気は、平年に比べて晴れる日が少なく、気温が平年並または低い確率ともに40%、日照時間が少ない確率50%です。天候不順により防除適期を逃さないよう注意してください。
(8)薬剤は、農薬使用基準を必ず守って使用してください。