ヨトウムシ類に注意しましょう


 ヨトウムシ(ヨウトガ幼虫)、ハスモンヨトウなどヨトウムシ類の発生が最盛期を迎え注意が必要です。
 10月上旬の巡回調査結果(泉州、南河内)は、下表のとおりです。
フェロモントラップ(羽曳野市(食とみどり技術センター))での誘殺虫数(ハスモンヨトウ)は平年並ですが、今が成虫発生の最盛期にあたります。
ヨトウムシ類*は、雑食性で多くの作物を加害します。卵は、数十個以上の卵塊で産みつけられ、ハスモンヨトウ、シロイチモジヨトウでは卵塊が鱗毛で覆われているのが特徴です。若齢幼虫は集団で加害し、大きくなるに従い周囲に分散します。ハスモンヨトウは、2齢以後の幼虫では頭部のやや後方に2つの黒い紋が見られます。
今年は、秋期も平年より気温が高いと予報され、幼虫の発生が遅くまで続くと予想されます。ほ場を見回るなど、発生に注意し、早めの防除を心がけましょう。

  場   所 対象作物 発生株率(%) 備考
和泉市仏並 キャベツ 0.8% 卵塊~若齢幼虫で、集団で加害
富田林市西板持 キャベツ 0.5% 卵塊~若齢幼虫で、集団で加害
富田林市西板持 さといも 1.8% 中齢幼虫
河南町一須賀 キャベツ 0.5% 若齢幼虫で、集団で加害

*病害虫防除所HPを参照。(http://www.jppn.ne.jp/osaka/color/yoto/yoto_l.pdf)
・主な被害作物
    あぶらな科:キャベツ、はくさい、大阪しろな、こまつな、ブロッコリー、他
    な す 科:なす、トマト、ピーマン、他
う り 科:きゅうり、メロン、他
ま め 科:だいず、いんげん、えんどう、そらまめ、他
ゆ り 科:ねぎ、たまねぎ、他
せ り 科:みつば、にんじん、他
そ の 他:さといも、さつまいも、ごぼう、しゅんぎく、レタス、ほうれんそう、いちご、他
○対策 
・薬剤を施用したり、耕種的防除を組み合わせ防除しましょう。
・農薬については、病害虫防除指針を参照(http://www.jppn.ne.jp/osaka/shishin/shishin.html)
1 薬剤による防除法
 ○老齢幼虫の防除は困難なので、若齢幼虫の防除に重点をおき、発生を認めたら薬剤 を散布しましょう。
  例)キャベツ(ハスモンヨトウ)
アファーム乳剤      (1,000~2,000倍 7日/3回)
ラービンフロアブル (750~1,000倍  7日/4回)
マッチ乳剤    (3,000倍 7日/3回)
コテツフロアブル (2,000倍 3日/2回)
プレオフロアブル (1,000倍 7日/2回)
フェニックス顆粒水和剤  (2,000倍 前日/3回)
*BT剤(バシレックス水和剤、デルフィン顆粒水和剤、フローバックDFなど)が、
「野菜類」で登録されています。剤によっては、除外される作物がありますので注意しましょう。

2 耕種的防除法
・施設栽培では開口部に寒冷紗(4mm以下の目合いのネット)等を張り、成虫の侵入を防ぎましょう。
・露地栽培では、寒冷紗等でべたがけ、トンネルがけを行いましょう。
・他に、フェロモンディスペンサーの設置や黄色蛍光灯の設置による防除方法があります。
 (詳しくは、病害虫防除所HPを参照。(http://www.jppn.ne.jp/osaka/color/yoto/yoto_l.pdf))


◎防除薬剤については、
  ●Web版大阪府病害虫防除指針(http://www.jppn.ne.jp/osaka/)
  ●農林水産消費安全技術センター 農薬登録情報提供システム
   (http://www.acis.famic.go.jp/index_kensaku.htm)
                            にて確認してください。
                                        

                        

発生予察情報に戻る

トップに戻る