病害虫名 果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシ)
1 発生作物 果樹全般(もも、うめ、かき等)
2 発生地域 大阪府全域
3 発生の状況
5月後半になって、フェロモントラップで誘殺される果樹カメムシ類が増え、平成19~21年の平均値の5~20倍程度となっている。
現在果実肥大期のももを中心に大きな被害を受ける可能性がある。
羽曳野市に設置したフェロモントラップによる誘殺数は、下表のとおりである。
カメムシ類種類 |
調査期間 |
5/16~20 |
5/21~25 |
誘殺頭数 |
平年値 |
誘殺頭数 |
平年値 |
チャバネアオカメムシ |
50頭 |
2.7頭 |
60頭 |
12.2頭 |
ツヤアオカメムシ |
12頭 |
0.7頭 |
61頭 |
2.5頭 |
クサギカメムシ |
0頭 |
0.5頭 |
1頭 |
0 頭 |
・河内長野市と岸和田市のもも園に設置したフェロモントラップでも多数の飛来が確認されている。
4 果樹カメムシ類の生態
(1)果樹カメムシ類は成虫で越冬し、初夏にスギやヒノキ等の樹木の毬果等に産卵する。
8月頃新成虫が出現する。
4~7月は越冬成虫、8月以降は新成虫による果樹への加害が見られる。
(2)成虫が果樹園に飛来し、果実を加害する。
もも、うめなどの核果類やなし、かき等が食害を受けやすい。
多発するとかんきつ類やぶどうが被害を受けることもある。
(3)果実袋を使用した場合でも、果実の肥大に伴って果実袋と果実が密着すると、袋の上から吸汁さ れることもある。
5 防除対策
(1)発生を確認した場合は、以下の薬剤を散布する。
○もも
・アドマイヤー顆粒水和剤(10,000倍 3日/2回)
・アディオン乳剤(2,000倍 7日/6回)
・モスピラン水溶剤(2,000~4,000倍 前日/3回)
(2)成虫の移動能力は高く、次々と飛来するため、こまめな防除が必要となる。
(3)収穫期近くでも防除が必要となるため、薬剤散布に当たっては、収穫前日数や使用回数に充分注 意する。
(4)樹高の高い果樹に散布する場合は、周囲に飛散しやすいので、薬剤を散布する時に注意する。
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