1 なす(施設栽培)
【灰色かび病】・【すすかび病】・【菌核病】
◇保温のため閉めきることが多くなるが、適度に換気を行い、湿度を下げる。
【アザミウマ類】
◇定植時に苗と一緒に持ち込まれる場合があるので注意する。
◇野菜苗や鉢花などを一時的にハウスに入れたときに持ち込むことがある。
◇発生が見られたら、コテツフロアブル(ミカンキイロアザミウマ、ミナミキイロアザミ
ウマ)、プレオフロアブル(ミナミキイロアザミウマ)等を散布する。
2 トマト・ミニトマト(施設栽培)
(トマトとミニトマトで登録内容が異なる場合があるので薬剤使用にあたっては注意する)
【葉かび病】
◇冬期にハウスを閉めきることが多くなる頃から発生が増える。
◇適度に換気を行い、過湿にならないようにする。
◇被害葉は早めに除去し、ハウス外に持ち出して処分する。
◇発生した場合は、カンタスドライフロアブル、トップジンM水和剤等を散布する。
(2剤ともトマト、ミニトマト双方に登録あり)
◇トリフミン乳剤はトマトのみに適用があり、ミニトマトでは使用できない。
【すすかび病】
◇多湿条件で発生しやすい。
◇発生した場合は、トリフミン水和剤等を散布する。
【灰色かび病】
◇冬期にハウスを閉め切ることが多くなる頃から発生が増える。
◇適度に換気を行い、過湿にならないようにする。
◇葉の先端、開花後の花がら、ガク周辺から発生することが多いので、こまめに取り除く。
◇被害葉は早めに除去し、ハウス外に持ち出して処分する。
◇発生した場合は、ゲッター水和剤等を散布する。
【トマト黄化葉巻病(TYLCV)】
◇タバココナジラミによって媒介されるウイルス病である。
◇近年、府内での発生が増えており、大きな被害も発生している。
◇感染してからは対策がないので、コナジラミ類の侵入防止と防除を徹底する。
◇感染株はすぐに処分する。感染株をビニル袋等に入れて口を縛り、完全に枯死させて
から処分する。
【コナジラミ類】
◇タバココナジラミは、吸汁による直接被害のほかに、トマト黄化葉巻病(TYLCV)
を媒介する。(前述)
◇施設では、開口部を寒冷紗で被覆し、成虫の侵入を阻止する。
◇作業者が、タバココナジラミを服に付着させたまま、複数の施設を移動しないよう注意
する。
◇発生を確認した場合は、コルト顆粒水和剤、コロマイト乳剤等を散布する。
(2剤ともトマト、ミニトマト双方に登録あり)
3 野菜類全般
【病害虫対策】
◇果菜類施設では、収穫後の残さ除去を徹底するとともに、ハウス内除草も励行して、
病害虫の温床(第一次伝染源)とならないよう、ほ場衛生に努める。
4 ぶどう(加温栽培)
【灰色かび病】
◇施設を閉め切る時間が長いとハウス内の湿度が高くなり、発生しやすい。
◇開花後の花がらが発生源となることが多い。
◇換気を適切に行って、マルチを敷いて、湿度を下げるようにする。
◇加温機の送風だけを利用しても、病気の予防効果が期待できる。
◇開花後には、刷毛やブロワーで花がらを取り除く。
◇発生した場合は、ゲッター水和剤等を散布する。
【ハスモンヨトウ】
◇早期加温栽培では、2月末頃から被害を受けることがある。
◇加温開始直後にフェロモンディスペンサー(ヨトウコン−H)を設置することで、効果
的に予防することができる。
5 みかん
【休眠期防除】
◇厳寒時に薬剤を散布すると薬害の恐れがあるので避ける。
◇12月中に散布できなかった場合は、翌年3月頃に休眠期防除を行う。
6 いちじく
【霜対策】
◇霜害にあい樹勢が低下すると、カミキリムシ類など病害虫の被害を受けやすい。
◇一文字整枝の場合、主枝が霜害を受けやすい。
◇マルチや敷きわらを残しておくと、霜害が出やすいので、取り除く。
◇樹体にわらなどで霜よけをするときは、春遅くまで残しておく方が効果が高い。
7 果樹類全般
【間伐・整枝・剪定】
◇密植園や過繁茂状態、樹高が高すぎる樹では、日照・通風条件が悪く、病害虫の発生が
増え、薬剤散布も行いにくい。
◇適切な樹間距離になるよう樹を間伐する。
◇防除しやすい樹高になるよう剪定する。
◇枯死したり衰弱した枝は、病害虫の発生源となるので、取り除く。
◇樹皮の下で越冬する病害虫が多いので、粗皮削りを行う。
◇大きな切り口は、木工ボンドや接ぎロウなどで保護する。
【鳥獣害対策】
◇放任樹や、収穫残りの果実などが、鳥やサル、アライグマ、イノシシなどの餌になる。
◇農地周辺から餌になるものを取り除いて、農地に接近する習性をつけさせない。
8 水稲
【病害虫対策】
◇収穫後のひこばえが次作の病害虫を増やす可能性があるため、早めに刈り株をすき
込む。
【スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)】
◇貝殻が壊されたり、厳寒期に地上に掘り出されると、越冬できず死滅する。
◇昨年発生が激しかった水田では、厳寒期に耕うんして越冬貝を減らす。
◇被害の拡大を防ぐため、捕獲した貝を水田や水路に逃がさない。
◇耕うん機などに土と一緒に付着することがあるので、他のほ場等への移動の際はしっか
り土を落とす。
◇水田や水路に水があると生息するので、水を溜めないようにする。
次の情報は、2月15日頃にお知らせします。