ストロビルリン系薬剤(QoI剤)耐性イネいもち病菌の
発生を防ぎましょう


1 対象病害虫名  イネいもち病
        
2 対象作物    水稲

3 背景
 平成24年度に、他県(福岡県・大分県・山口県・愛媛県など)において、イネいもち病のストロビルリン系薬剤耐性菌(以下、耐性菌)の発生が確認され、防除上大きな問題となっています。
 現在のところ、大阪府内では耐性菌の発生は確認されていませんが、本剤は耐性菌の発生リスクが高いとされています。耐性菌の発生を防ぐため、下記の対策に留意して本剤を適切に使用するよう努めましょう。

4 対策 ストロビルリン系薬剤に偏らない防除を心がけましょう
(1)耐性菌の発生リスクを低減させるため、ストロビルリン系薬剤の使用回数は最大年1回にする。
(2)ストロビルリン系薬剤の育苗箱処理は特に耐性菌が発生しやすいため、使用する場合は、可能な限り1年もしくは2年毎に作用機作の異なる薬剤とのローテーションで使用する。(採種ほ場では、とくに使用を控え他剤に切り替える)
(3)混合剤の中にストロビルリン系薬剤を含むものがあるので、薬剤選定には注意する。
(4)ストロビルリン系薬剤を使用したほ場で、防除効果の低下が疑われる場合は、速やかに病害虫防除グループまたは関係指導機関に連絡してください。

表1 ストロビルリン系殺菌剤(対象:イネいもち病)

有効成分名 商品名の例
アゾキシストロビン アミスター
オリサストロビン
メトミノストロビン オリブライト、イモチエース

表2 ストロビルリン系殺菌剤と異なる作用機作の薬剤(対象:イネいもち病)

有効成分名 商品名の例(平成24年版農作物病害虫防除指針より抜粋)
プロベナゾール オリゼメート、Dr.オリゼ、ビルダー
チアジニル ブイゲット
トリシクラゾール ビーム
ピロキロン コラトップ
フェリムゾン ブラシン(フサライドとの混合剤)
IBP キタジンP
イソプロチオラン フジワン

◎防除薬剤については、
  ●(独)農林水産消費安全技術センター 農薬登録情報提供システム
   (http://www.acis.famic.go.jp/searchF/vtllm001.html)
                            にて確認してください。                                                           

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