たまねぎで、白色疫病やべと病などの病害が増加しています。発生予察巡回調査(5月9日、阪南市・岸和田市)において、前回調査(4月25日)と比較して、発生の増加が確認されました。
春期の初めは、概ね気温が平年と比べやや低めで、降水量も平年並であったことから、これら病害も少な目でしたが、4月中旬から5月上旬にかけて、気温はやや高く、降水量もやや多めであったため増加傾向にあります。
今後も、気温がやや高めに推移し、降水量もやや多めに推移すると予報されていることから、発生が急に増える恐れがあります。
この時期から収穫前に、これら病害にかかると球の肥大が悪くなり、収量の減少や品質が低下します。ほ場をよく見回り発生に気をつけ、下記事項に注意し防除に努めましょう。
たまねぎのべと病と白色疫病の見分け方
( べ と 病)
・主に葉に発生。春期に発生する二次病斑は、黄色で大型の長卵形から楕円形をした病斑を生じる。病斑上に、白または暗紫色のかびが生えることが多い。
(白 色 疫 病)
・主に葉に発生。初め中央部付近に、不整形で周縁部がやや不鮮明な油浸状、青白色の病斑。拡大すると葉は下垂しよじれる。被害が進むと、株のほとんどの葉が白色の葉枯れ状となる。
<防除対策>
(耕種的防除)
・排水を良くする。
・被害葉や被害株は速やかに、ほ場外へ持ち出し処分する。
(薬剤による防除)
・予防散布に重点をおく。
・発生を確認したら、速やかに薬剤散布を行う。
たまねぎ(べと病)
タマネギ(白色疫病 )
<参考:発生予察調査結果> 各市2地点・各地点25株調査
・白色疫病・阪南市 (4月25日) 8.0 % (5月9日) 6.0 %
岸和田市 (4月25日)28.0% (5月9日)54.0%
べと病 ・阪南市 (4月25日) 0.0 % (5月9日) 0.0 %
岸和田市 (4月25日) 0.0% (5月9日) 8.0%
<参考:登録薬剤:たまねぎ(白色疫病・べと病)>
シ゛マンタ゛イセン水和剤 (白色疫病)400~500倍 3日/5回
(べと病)400~600倍 3日/5回
リト゛ミルMZ水和剤 (白色疫病)500~750倍 7日/3回
(べと病) 500~750倍 7日/3回
ホライス゛ント゛ライフロアフ゛ル (白色疫病)2,500倍 3日/3回
(べと病)2,500倍 3日/3回
フ°ロホ°ース゛顆粒水和剤 (白色疫病)1,000倍 7日/3回
(べと病)1,000倍 7日/3回
◎防除薬剤については、
●Web版大阪府病害虫防除指針(http://www.jppn.ne.jp/osaka/)
●農林水産消費安全技術センター 農薬登録情報提供システム
(http://www.acis.famic.go.jp/index_kensaku.htm)
にて確認してください。