きゅうりの病害(べと病など)の発生に注意しましょう!
(平成27年9月18日)


 きゅうりの施設栽培で、べと病、褐斑病、うどんこ病の発生が増加しています。9月の巡回調査において、これら病害が平年よりやや多く発生しているほ場が確認されました。
 8月中旬から9月にかけては、気温が低く、また、降水量が平年よりやや多く、日照時間の少ない曇りや雨の日が多い傾向にありました。このため、これら病害発生に適した条件の日が多くなり、発生が増加したと考えられます。
 生育初期から中期に、これらの病害にかかると、生育の遅れや収量減少、品質低下につながります。まずは耕種的防除を徹底するとともに、適切に薬剤散布を行うなど、防除に努めましょう。


1 発生状況
 各調査地点の発病株率(調査日:9月17日) (単位:%)

   べと病  褐斑病  うどんこ病
 富田林市  6  36 4
 河南町  16  16  16
 千早赤阪村  72  0  0
 【参考】平均値(H16~H26)※  (27.3)  (0.5)  (12.1)

※ 富田林市2地点、河南町1地点での平均値。


2 きゅうり病害の特徴

べ と 病 褐 斑 病 うどんこ病
 葉に発生。始め淡黄色で、境界が不明確な小斑点。後に、拡大して淡褐色に変わり、葉脈に区切られた多角形で黄褐色病斑となる。古くなると黄褐色~灰白色になる(写真1)。  主に葉に発生。始め黄褐色で、ハロー(黄色いふちどり)を伴ったごま粒程度の斑点ができる。拡大すると、内部は淡褐色~灰褐色で、不整形な同心輪紋を生じる。施設栽培、特に、ブルームレス台木の接ぎ木きゅうりで発生しやすい(写真2)。  葉に発生。葉の表面に、うどん粉のような白い粉を生ずる。これは後に灰色となり、その中に黒色の小粒を生ずる。発病がひどい場合は枯れ上がり、減収する(写真3)。


写真1 べと病 写真2 褐斑病 写真3 うどんこ病 


3 防除対策
(1) 耕種的防除
  ア ハウス内の換気を行い、排水を良くするなど過湿を避ける。
  イ 被害葉は速やかに、ほ場外へ持ち出し処分する。
  ウ 窒素過多、肥切れにならないよう適切な肥培管理を行う。
(2) 薬剤による防除
  ア 予防散布に重点をおく。
  イ 発生を確認したら、速やかに薬剤散布を行う。
  ウ 防除薬剤については、以下のホームページを確認する。
   (ア) Web版大阪府農作物病害虫防除指針
     (http://www.jppn.ne.jp/osaka/)
   (イ) 農林水産消費安全技術センター 農薬登録情報検索システム
     (http://www.acis.famic.go.jp/index_kensaku.htm)


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