病害虫発生・防除メールサービス(臨時)

(平成27年9月9日発信)


 台風とそれに伴う長雨に関する病害虫防除上の情報を提供します。
 今回の台風18号に加え、大阪府内では8月12日頃から気温が低く日照時間の少ない状態が続いています。
  (大阪管区気象台発表 http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/331_05_772_20150903061033.html)。
 このような低温や日照不足、長雨が続くと農作物に病害が発生することがあります。農作物の栽培管理には十分注意し、天気が回復次第、必要に応じて薬剤散布等の防除を行いましょう。薬剤散布の際は、周辺へ薬剤が飛散することがないよう風が止んだ後に散布してください。
 農薬を使用する前には、農薬のラベル等で登録内容をよく確認してください。また病害虫防除グループホームページに掲載している防除指針もご参照ください。
 病害虫防除グループホームページhttp://www.jppn.ne.jp/osaka/

1 水稲
◇冠水被害を受けた田は、通常の水深まで、速やかに排水する。少なくとも葉先は水面に出すようにする。
◇台風通過直後のフェーン現象により稲の水分含有率が低下し、白穂の発生等が懸念される場合は、通水による水分補給により稲の活力保持に努める。
◇注意を要する主な病害:いもち病、白葉枯病、もみ枯細菌病、内えい褐変病

2 野菜類・大豆・花き類
◇ほ場に雨水が溜まった状態が続くと、根傷みなどの原因になるので、速やかにほ場の排水に努める。
◇折れた茎葉等は除去し、支柱や防虫ネット等の点検及び修復を行う。
◇作物の回復を図るため、根を切らない程度の軽い中耕と土寄せ、液肥の葉面散布等を行う。
◇果菜類(なす、トマト、きゅうり等)では、株の負担軽減のため摘果や若どりを行い、樹勢の回復を図る。
◇注意を要する主な病害
 なす:褐色腐敗病、うどんこ病、褐紋病
 きゅうり:疫病、べと病、炭疽病、斑点細菌病、褐斑病
 トマト・ミニトマト:疫病、斑点細菌病、軟腐病、(施設では)葉かび病、すすかび病
 キャベツ、はくさい、ブロッコリー、はぼたん:黒腐病、軟腐病
 ねぎ:軟腐病、べと病、疫病、黒斑病
 大豆:紫斑病

3 果樹類
◇ほ場に雨水が溜まった状態が続くと、根傷みなどの原因になるので、速やかにほ場の排水に努める。
◇落ちた果実や枝上の腐敗果は病害虫の発生源となるので、集めて処分する。
◇注意を要する主な病害
 かんきつ:かいよう病、黒点病、そうか病
 ぶどう:べと病、褐斑病
 もも:せん孔細菌病
 いちじく:疫病
かき:炭疽病

4 施設作物全般
◇施設内に水が侵入した場合は、換気を十分に行い、土壌の乾燥を図り、湿度を下げて病害の発生を防止する。

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