予報第4号(8月)


         農推第 1913号
                              平成27年7月31日


 関係各位



                             大阪府環境農林水産部農政室長

             病害虫発生予察情報について

 標記について次のとおり発表したので送付します。

             病害虫発生予報第4号(8月)

                             

農作物名 病害虫名 予想発生量
水稲 いもち病 □~
縞葉枯病
もみ枯細菌病 □~
内えい褐変病
紋枯病 □~
セジロウンカ □~△
トビイロウンカ
ツマグロウンカ
ニカメイガ(ニカメイチュウ)
イネツトムシ
コブノメイガ
イネアオムシ(フタオビコヤガ)
斑点米カメムシ類 □~
コバネイナゴ
ぶどう(デラウエア) べと病 ○~●
晩腐病
褐斑病
さび病 □~△
フタテンヒメヨコバイ ~△
チャノキイロアザミウマ □~△
ハダニ類
みかん 黒点病 □~△
そうか病 □~△
コナジラミ類
ミカンハダニ
ミカンサビダニ
もも せん孔細菌病
ナシヒメシンクイ
果樹全般 果樹カメムシ類
なす うどんこ病 □~△
褐色腐敗病
褐紋病 □~
ミナミキイロアザミウマ
キャベツ等あぶらな科葉菜 コナガ
ハイマダラノメイガ(ダイコンシンクイ)
きく 黒斑病・褐斑病
白さび病
野菜類
花き類
アブラムシ類・ウイルス病 □~△
ミカンキイロアザミウマ
シロイチモジヨトウ □~△
ハスモンヨトウ
オオタバコガ
コナジラミ類
▲:少ない △:やや少ない □:並 :やや多い :多い

 

5月気象予報(気象庁6月25日発表。1ヶ月予報)
低い
(少ない)
平年並 高い
(多い)
気温(確率) 20 40 40
降水量 30 40 30
日照時間 20 40 40

A 水稲
【いもち病】
[予報内容] 発生量:並~やや多い
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、一部の平坦部で発生が多く見られたが、全般的には平年並で
   あった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)葉いもちが発生していないほ場でも、今後の天候によっては穂いもちが発生するこ と
  があるので十分注意すること。
(2)晴天が続いても、谷あいのほ場では結露により本病が発生することがあるので注意
  を欠かさないこと。
(3)発生を確認、または発生が懸念される場合は、すみやかに薬剤を散布する。
(4)置き苗から、発生が広がっているほ場が見られた。置き苗は速やかに処分する。
(5)近年、他府県においてQoI剤耐性菌の発生が報告されている。QoI剤の使用は1作
   1回にとどめる。
  QoI剤成分例:アゾキシストロビン(アミスター)、オリサストロビン(嵐)、
         メトミノストロビン(イモチエース、オリブライト)、等
[メモ]
(1)低温、多雨、窒素過多(葉色が濃い)で発生が多くなる。
(2)近年、平坦部での発生が見られる。

【縞葉枯病(ヒメトビウンカ)】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、ヒメトビウンカの発生はやや少なかった。縞葉枯病の発生は
  平年同様見られなかった。
(2)近年、ヒメトビウンカの保毒虫率が増加傾向にある。4月に検定したヒメトビウンカの
  保毒虫率は府内平均で6.4%でやや多かった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)発生が多いほ場では、ヒメトビウンカの防除を徹底する。
[メモ]
(1)縞葉枯病はヒメトビウンカによって媒介される。
(2)高温、多湿、窒素過多、密植栽培は、ヒメトビウンカの発生が増え、本病の発生を
  助長する。
(3)近年、西日本で増加傾向にある。

【もみ枯細菌病】
[予報内容] 発生量:並~やや多い
[予報の根拠]
(1)昨年の発生はやや多かった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)前年発生した水田では、穂ばらみ期に薬剤を散布する。
(2)出穂直前~穂ぞろい期に薬剤を散布する。
[メモ]
(1)出穂前後の降雨により発生が増加する。
(2)出穂期に高温、多湿になると発生しやすい。

【内えい褐変病】
[予報内容] 発生量:やや多い
[予報の根拠]
(1)近年、発生が増加している。昨年の発生もやや多かった。
[防除上考慮すべき事項] 
(1)穂ばらみ期に薬剤を散布する。
(2)薬剤は出穂前後に各1回散布すると効果が高い。
[メモ]
(1)出穂前後に高温で降雨があれば発生しやすい。特に台風に注意。

【紋枯病】
[予報内容] 発生量:並~やや多い
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、平年同様、発生は少なかった。
(2) 昨年の発生はやや多かった。
(3)7月下旬から8月中旬にかけての気温は平年よりやや高く、降水量は平年並、また、
   日照時間はやや多いと予報されている。
[防除上考慮すべき事項]
(1)上位3葉までに病斑を認めたら、使用基準(収穫前日数)に留意して薬剤散布をする。
[メモ]
(1)高温、多湿であれば発生が多くなる。
(2)窒素過多、密植栽培、けい畔雑草の繁茂は発病を助長する。

【セジロウンカ】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生はやや少なかった。
(2)7月の予察灯への飛来虫数はやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)株元をよく観察し、発生が多い場合は薬剤を散布する。
(2)薬剤はなるべく株元にかかるように散布する。

【トビイロウンカ】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生は平年と同様見られなかった。
(2)7月の予察灯への飛来虫数は平年と同様見られなかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)急激に増加することがあるので、8月中下旬以降の発生に注意し、発生初期の防除
  を徹底する。
[メモ]
(1)8~9月の気温が高温に推移すると発生が多くなる。
(2)薬剤はなるべく株元にかかるように散布する。

【ツマグロヨコバイ】
[予報内容] 発生量:やや少ない
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生は少なかった。
(2)7月の予察灯への飛来虫数はやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)成・幼虫の発生が目立つほ場では8月上中旬までに防除を行う。
[メモ]
(1)平年の成虫発生ピークは、8月下旬から9月上旬である。
(2)薬剤はなるべく株元にかかるように散布する。

【ニカメイチュウ(第2世代幼虫)】
[予報内容] 発生量:やや少ない
[予報の根拠]
(1)7月の予察灯への飛来虫数、フェロモントラップの誘殺虫数とも少なかった。
(2)7月の巡回調査では、第1世代幼虫の発生・被害とも平年同様見られなかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)局地的に多発するので、発生が多いところでは注意する。
[メモ]
(1)防除時期は8月中旬である。

【イネツトムシ(第2世代幼虫)】
[予報内容] 発生量:やや少ない
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、第1世代幼虫の発生・被害は平年同様見られなかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)「つと」の発生が目立つところでは8月上旬に防除を行う。
[メモ]
(1)7月が高温、多湿の年に第2世代幼虫の発生が多くなる。
(2)窒素過多(葉色が濃い)の水稲に多く産卵する。

【コブノメイガ】
[予報内容] 発生量:やや少ない
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生はやや少なかった。
(2)7月の予察灯への飛来虫数、フェロモントラップの誘殺虫数とも少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)被害葉の目立つほ場では早めに防除する。
(2)薬剤防除適期は、成虫が目立つようになってから1週間後である。
[メモ]
(1)セジロウンカやトビイロウンカと同様に梅雨期に海外から飛来してくる。

【イネアオムシ(フタオビコヤガ)】
[予報内容]  発生量:やや少ない
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生は見られなかった。
(2)7月の予察灯への飛来虫数はやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)体色が葉色に似て発見しにくいが、注意深くほ場を見回り、発生が多い場合は
  薬剤 を散布する。

【斑点米カメムシ類】
[予報内容] 発生量:並~やや多い
[予報の根拠]
(1)7月の予察灯への飛来虫数は平年並であった。
(2)巡回調査では平年並であった。
(3)近年、発生は増加傾向にある。
[防除上考慮すべき事項]
(1)出穂2週間前のけい畔の除草を徹底する。なお、出穂前後のけい畔の除草は、
  カメ ムシ類を水田に追い込むため実施しない。
(2)薬剤防除は、出穂10日後頃に薬剤を散布する。
(3)カメムシ類は、日中はあまり活動しないため、早朝か夕方に薬剤散布を行う。

【コバネイナゴ】
[予報内容]  発生量:並
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生は平年並であった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)一株あたり0.8頭以上で、収量、品質に影響する。
(2)ほ場を見回り、発生が多い場合は薬剤を散布する。

B 果樹
1 ぶどう(デラウエア) 
【べと病】
[予報内容] 発生量:やや多い~多い
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、露地栽培を中心に発生は多かった。
  (7月15日病害虫発生予察注意報第1号発表)
[防除上考慮すべき事項]
(1)発病を認めたら、被害葉を速やかに取り除くとともに、初期防除を徹底する。
(2)収穫終了後も注意し、園内で発生を確認すれば早期に防除する。
(3)QoI剤、CAA系薬剤は耐性菌を生じやすいので、使用はそれぞれ1年1回にとどめ
   る。
  QoI剤成分例:クレソキシムメチル(ストロビー)、ファモキサドン(ホライズンの
          1成分)
   CAA系薬剤成分例:ベンチアバリカルブイソプロピル(ベトファイター)、
            マンジプロパミド(レーバス) 
[メモ]
(1)5月~10月にかけて、降雨が続き、気温が低めに経過すると発生が多い。
(2)早期に落葉すると、再萌芽で貯蔵養分を消費し、樹勢が低下する。

【晩腐病】
[予報内容] 発生量:並~やや多い
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生はやや多かった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)発病した果房は園外に持ち出して処分する。
[メモ]
(1)本病は収穫期が近づき、糖度が高くなった果実で発生しやすい。
(2)鳥獣害や裂果等で傷ついた果房から発生することが多い。

【褐斑病】
[予報内容] 発生量:やや多い
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生はやや多かった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)収穫終了後の園にも注意し、発生を確認すれば早期に防除する。
[メモ]
(1)早期に落葉すると、再萌芽で貯蔵養分を消費し、樹勢が低下する。
(2)アゾキシストロビン(アミスター)に対する感受性が低下している事例があるため、 
  薬剤の選定には注意する。
(3)QoI剤は、耐性菌を生じやすいので、使用は1年1回にとどめる。
QoI剤成分例:アゾキシストロビン(アミスター)、クレソキシムメチル(ストロ
         ビー)、ファモキサドン(ホライズンの1成分) 

【さび病】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生は平年と同様に見られなかった。
[メモ]
(1)例年8月中旬から発生が増加する。
[防除上考慮すべき事項]
(1)早期に落葉すると、再萌芽で貯蔵養分を消費し、樹勢が低下する。
(2)収穫終了後の園にも注意し、発生を確認すれば早期に防除する。

【フタテンヒメヨコバイ】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生は平年並であった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)収穫期が近づいている園では、薬剤の使用時期に十分注意する。
(2)収穫終了後の園にも注意し、発生を確認すれば早期に防除する。
[メモ]
(1)本害虫は年間に3回発生し、8月は第1世代と第2世代が混在するため、発生が多
   くなりやすい。

【チャノキイロアザミウマ】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生は平年並であった。
(2)黄色粘着トラップの誘殺虫数はやや少なかった。

【ハダニ類】
[予報内容] 発生量:やや多い
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、施設栽培で発生がやや多かった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)収穫終了後のぶどう園も定期的に観察して、発生に注意する。
(2)除草した後に、下草にいたハダニ類がぶどうに移動することがあるので注意する。
[メモ]
(1)多発し早期に落葉すると、着色障害など果実品質に影響する。

2 みかん
【黒点病】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
【予報の根拠】
(1)7月の巡回調査では、発生は平年同様見られなかった。
[メモ]
(1)この病気は、枯枝上から雨滴によって広がっていく。

【そうか病】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生はやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)降雨時間が長いと発病が多い。

【コナジラミ類】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、平年と同様発生は見られなかった。

【ミカンハダニ】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生は平年並であった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)同一薬剤や同一系統の薬剤を連用すると、抵抗性が発達する恐れがある。
(2)ピレスロイド系の殺虫剤は、天敵を減らすため、多用するとハダニ類の増加を招く
  恐れがある。

【ミカンサビダニ】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、被害果の発生は平年と同様みられなかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)微小な害虫であるため、被害が発生するまで気がつきにくい。

3 もも
【せん孔細菌病】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生は平年並であった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)多発すると防除が困難となるので、早期防除を心掛ける。
(2)強い風雨後の発生に十分注意する。

【ナシヒメシンクイ】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、食害による新梢被害はやや少なかった。
(2)フェロモントラップによる誘殺虫数は、平年並であった。

4 果樹全般
【果樹カメムシ類】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)フェロモントラップによる誘殺虫数は平年並であった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)果樹をよく加害するカメムシは、チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサ
  ギカメムシの3種である。
(2)もも、かきなどの果樹類を加害する。多発生した場合は、みかんやぶどうを加害す
  ることもある。
[メモ]
(1)8月頃から新成虫が羽化し、果樹園に飛来が見られる。
(2)園地によって発生量に大きな差がある。

C 野菜類
1 なす
【うどんこ病】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)7月後半の露地なす巡回調査では、発生は並からやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)こまめに摘葉、摘芯を行い、過繁茂にならないようにする。
(2)発生初期の防除を徹底する。
(3)草勢が弱ると多発しやすいので、肥切れにならないように管理する。
[メモ]
(1)うどんこ病は、日照不足、乾燥条件下で多発する。

【褐色腐敗病】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]            
(1)7月後半の露地なす巡回調査では、発生は平年と同様見られなかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)発病した果実や枝は、直ちにほ場外へ持ち出して処分する。
(2)初期防除が重要なので、発病を認めた場合にはすぐに防除を行う。
(3)降雨による泥のはね上がりを防止するために、マルチや敷きわらを行う。

【褐紋病】
[予報内容] 発生量:並~やや多い
[予報の根拠]            
(1)7月後半の露地なす巡回調査では、発生はやや多く見られた。近年発生が増加傾向
  にある。
[防除上考慮すべき事項]
(1)ほ場内の排水を良好にし、密植を避け、窒素肥料が過剰にならないよう注意する。
(2)胞子の飛散により発生が拡大するので、発病した果実や枝は、直ちにほ場外へ持ち
  出して処分する。
[メモ]
(1)種子伝染するので、自家採種を行う場合は十分に注意する。

【ミナミキイロアザミウマ】
[予報内容] 発生量:やや少ない
[予報の根拠]
(1)7月後半の露地なす巡回調査の見取り調査や花たたき法による調査で、発生は平年
  よりやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)葉の被害に注意し、少発生時の防除を徹底する。
(2)同一系統薬剤の連用を避けローテーション散布を行う。

2 キャベツ等あぶらな科野菜
【コナガ】
[予報内容] 発生量:やや少ない
[予報の根拠]                     
(1)7月のフェロモントラップへの誘殺虫数はやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)発生初期の防除を徹底する。

【ハイマダラノメイガ(ダイコンシンクイ)】
[予報内容] 発生量:やや少ない
[予報の根拠]                     
(1)7月の予察灯への誘殺虫数はやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項] 
(1)セル成型苗では発生すると欠株を生じるので、発生初期に防除を徹底する。
(2)被覆資材によるべたがけ、トンネルがけの防除効果は高い。
[メモ]
(1)8月に発生が急激に増加することがある。

D 野菜・花き類
【ミカンキイロアザミウマ】
[予報内容] 発生量:やや少ない
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生はやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)収穫後の残さは、他作物等への感染源となるので、速やかに処分する。
(2)きくでは膜割れ前後の防除を徹底する。
[メモ]
(1)ミカンキイロアザミウマは、ウイルス病(TSWV、CSNV)を媒介する。
(7月17日病害虫発生予察特殊報第1号(キク茎えそ病(CSNV)))

【シロイチモジヨトウ】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)7月のフェロモントラップへの誘殺虫数は平年並からやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)発生初期(若齢幼虫期)に防除を徹底する。
(2)施設では、開口部を寒冷紗等(5mm目合で可)で被覆し、成虫の侵入を阻止する。
(3)フェロモンディスペンサーを設置し、成虫の交尾を阻害する。
(4)黄色灯を終夜点灯し、成虫の行動や産卵を抑制する。

【ハスモンヨトウ】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)7月のなす、さといもの巡回調査では、発生は概ね平年並だった。
(2)7月のフェロモントラップへの誘殺虫数は平年並であった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)発生初期(若齢幼虫期)に防除を徹底する。
(2)施設では、開口部を寒冷紗等(5mm目合で可)で被覆し、成虫の侵入を阻止する。
(3)黄色灯を終夜点灯し、成虫の行動や産卵を抑制する。
(4)8月以降、急激に増加することがあるので注意する。

【オオタバコガ】
[予報内容] 発生量:やや多い
[予報の根拠]
(1)7月下旬のなす巡回調査で産卵が確認され、ここ数年の平均よりやや多かった。
   被害果の発生は平年並であった。
(2)7月のフェロモントラップへの誘殺虫数はやや多かった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)発生初期(若齢幼虫期)に防除を徹底する。
(2)被害のあった新芽や果実は早期に処分し、周辺の幼虫を探して捕殺する。
(3)施設では、開口部を寒冷紗等(5mm目合で可)で被覆し、成虫の侵入を阻止する。
(4)黄色灯を終夜点灯し、成虫の行動や産卵を抑制する。


【アブラムシ類・ウイルス病】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)7月下旬のなす、さといもの巡回調査では、発生は平年並からやや少なかった。
(2)7月の黄色水盤による誘殺虫数は平年よりやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)ウイルス病を媒介するアブラムシ類は、少発生時の防除を徹底する。
(2)施設栽培では、開口部を防虫ネットで被覆し、成虫の飛来を防止する。
(3)ほ場周辺の除草に努める。
(4)同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を行う。
(5)ウイルス病に感染していない無病苗を確保する。
(6)ウイルス病が発病した株は、蔓延防止のため、抜き取りまたは株元から切り取って、
  ほ場外に持ち出し処分する。
[メモ]
(1)アブラムシ類が媒介するウイルス病には、キュウリモザイクウイルス(CMV)、
  ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)などがある。
(2)きゅうりでは、ウイルス(CMV、ZYMVなど)の重複感染により急性萎ちょう症を 
  起こすことがある。

E 花き類
1 きく
【黒斑病・褐斑病】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生は平年並であった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)品種によって、発生には差が大きい。
(2)雨が多いと発生しやすい。
[防除上考慮すべき事項]
(1)被害葉は取り除いて処分する。

【白さび病】
[予報内容] 発生量:やや多い
[予報の根拠]
(1)7月の巡回調査では、発生はやや多かった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)被害葉は取り除いて処分する。

●大阪府環境農林水産部農政室推進課病害虫防除グループ・ホームページ
(平成23年4月1日より大阪府病害虫防除所から組織名変更)
  http://www.jppn.ne.jp/osaka/
  防除指針を掲載しています。
●病害虫発生情報メールサービス
 申込先 大阪府環境農林水産部農政室推進課病害虫防除グループ・メールサービス担当
 TEL 072-957-0520       
http://www.jppn.ne.jp/osaka/mailservice/mailservicemousikomi.html
<情報料無料、受信に要する通信費は自己負担です>
 年間約30件の病害虫情報を電子メールで送付します。
●おおさかアグリメール
 申込先 大阪府立環境農林水産総合研究所
     経営企画室推進グループ
     おおさかアグリメール受付担当
 TEL 072-979-7070 
 http://www.kannousuiken-osaka.or.jp/nourin/agrimail/
 最新の農業情報をあなたの携帯電話にお届けします。
 (受信に要する通信費は自己負担です)
●Web版大阪府園芸植物病害虫図鑑
「ひと目でわかる花と野菜の病害虫」
http://osaka-ppa.jp/zukan/index.php
  (大阪府植物防疫協会)

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