農推第 2078号
平成27年8月31日
関係各位
大阪府環境農林水産部農政室長
病害虫発生予察情報について
標記について次のとおり発表したので送付します。
病害虫発生予報第5号(9月)
農作物名 | 病害虫名 | 予想発生量 |
水稲 | いもち病 | ○ |
紋枯病 | □~△ | |
内えい褐変病 | ○ | |
もみ枯細菌病 | □~○ | |
セジロウンカ | □~△ | |
トビイロウンカ | □ | |
ツマグロヨコバイ | □~△ | |
ニカメイガ(ニカメイチュウ) | △ | |
コブノメイガ | □ | |
フタオビコヤガ(イネアオムシ) | △ | |
斑点米カメムシ類 | □ | |
ぶどう(デラウエア) | べと病 | ○ |
褐斑病 | ○ | |
みかん | 黒点病 | □ |
そうか病 | □ | |
ミカンハダニ | □ | |
ミカンサビダニ | □ | |
果樹全般 | 果樹カメムシ類 | △ |
なす | うどんこ病 | □~△ |
褐色腐敗病 | □ | |
褐紋病 | □~○ | |
きゅうり | うどんこ病 | □ |
炭そ病・褐斑病 | □ | |
べと病 | □ | |
ワタヘリクロノメイガ(ウリノメイガ) | □~△ | |
コナジラミ類 | □~△ | |
トマト | コナジラミ類・トマト黄化葉巻病(TYLCV) | □~△ |
キャベツ等あぶらな科野菜類 | コナガ | △ |
ハイマダラノメイガ(ダイコンシンクイ) | □ | |
野菜・花き・大豆 | アブラムシ類 | □~△ |
野菜・ 花き類 |
ミカンキイロアザミウマ | □ |
ミナミキイロアザミウマ | □~△ | |
シロイチモジヨトウ | △ | |
ハスモンヨトウ | □ | |
オオタバコガ | ○ | |
ハダニ類 | □~△ | |
ハモグリバエ類 | △ | |
▲:少ない △:やや少ない □:並 ○:やや多い ●:多い |
9月気象予報(気象庁8月27日発表。1ヶ月予報) | |||
低い (少ない) |
平年並 | 高い (多い) |
|
気温(確率) | 40 | 40 | 20 |
降水量 | 20 | 40 | 40 |
日照時間 | 40 | 40 | 20 |
A 水稲
【いもち病(穂いもち)】
[予報内容] 発生量:やや多い
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、中山間部において北部を中心に葉いもちの発生がやや多く、
一部のほ場では止め葉にも発病が見られた。平坦部においても一部のほ場で
葉いもちの発生が見られた。(8月20日病害虫防除情報発表)
(2)8月中下旬の降水量はやや多かった。(気象庁ホームページ 8月26日まで20日
間の大阪の気象データ 気温 28.3℃(平年差-0.5℃)、降水量163.5mm(平年比282
%)、日照時間は95.3時間(平年比76%))
(3)9月の気象予報は気温はやや低く、降水量はやや多く、日照時間はやや少なく、い
もち病が発生しやすい条件となっている。
[防除上考慮すべき事項]
(1)穂いもちの発生は上位3葉の葉いもち病斑と相関が高いので、葉いもち(特に進行
性病斑)が上位葉に発生している場合は、使用基準(収穫前日数)に留意して、穂い
もち防除を実施する。
(2)発生初期に防除を徹底する。
(3)近年他府県においてQoI剤耐性菌の発生が報告されている。QoI剤の使用は1作1
回に留める。
QoI剤成分例:アゾキシストロビン(アミスター)、オリサストロビン(嵐)、
メトミノストロビン(イモチエース、オリブライト)等
[メモ]
(1)低温多雨、日照不足で発病が多くなる。
【紋枯病】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生は平年よりやや少なかった。
(2)9月の気象は気温はやや低く、降水量はやや多い、日照時間はやや少ないと予想さ
れている。
[メモ]
(1)高温、多湿で発生が多くなる。
(2)窒素過多、密植栽培、畦畔雑草の繁茂は発病を助長する。
【内えい褐変病】
[予報内容] 発生量:やや多い
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生は平年並であった。
(2)8月中下旬の降水量はやや多かった。(気象庁ホームページ 8月26日まで20日
間の大阪の気象データ 降水量163.5mm(平年比282%))
(3) 9月の降水量はやや多いと予想されており、本病が発生しやすい条件となっている。
[メモ]
(1)開花期前後の強風や降雨により発生が助長される。
【もみ枯細菌病】
[予報内容] 発生量:並~やや多い
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生は平年並であった。
(2)8月中下旬の降水量はやや多かった。(気象庁ホームページ 8月26日まで20日
間の大阪の気象データ 降水量163.5mm(平年比282%))
(3) 9月の降水量はやや多いと予想されており、本病が発生しやすい条件となっている。
[メモ]
(1)出穂前後の降雨により発生が増加する。
【セジロウンカ】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生はやや少なかった。
(2)8月の予察灯への飛来虫数は平年よりやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)株元をよく観察し、発生の多いほ場では、薬剤散布を行う。
【トビイロウンカ】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生は平年並であった。
(2)8月の予察灯への飛来虫数は平年並であった。
[メモ]
(1)8~9月の気温が高いと発生が多くなる。
【ツマグロヨコバイ】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生はやや少なかった。
(2)8月の予察灯への飛来虫数は平年並であった。
[メモ]
(1)平年の成虫発生ピークは、8月下旬から9月上旬である。
【ニカメイガ(ニカメイチュウ)(第二世代幼虫)】
[予報内容] 発生量:やや少ない
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生はやや少なかった。
(2)8月のフェロモントラップでの第一世代成虫(第2回成虫)の誘殺虫数はやや少な
かった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)防除適期は、発蛾最盛期から約1週間後の若齢幼虫時の9月上旬である。
[メモ]
(1)平年の第一世代成虫(第2回成虫)の発蛾最盛期は8月下旬から9月上旬である。
【コブノメイガ】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生は平年並であった。
(2)8月のフェロモントラップへの誘殺虫数は平年並であった。
[メモ]
(1)被害が多いのは第三世代幼虫の9月上~中旬である。
【フタオビコヤガ(イネアオムシ)】
[予報内容] 発生量:やや少ない
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生はやや少なかった。
(2)8月の予察灯への誘殺虫数はやや少なかった。
【斑点米カメムシ類(ホソハリカメムシ、アカスジカスミカメ、イネホソミドリカスミカメ等)】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生は平年並であった。
(2)8月の予察灯への飛来虫数は平年並であった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)出穂から開花期頃を中心に成虫が飛来するため、開花期から穂揃期の防除が効果的
である。
B 果樹
1 ぶどう(デラウエア)
【べと病】
[予報内容] 発生量:やや多い
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、露地ほ場で発生はやや多かった。ビニル被覆を外している
施設栽培ほ場でも発生を確認している。(7月15日病害虫発生予察注意報第1号発
表)
(2)9月の気象予報は気温はやや低く、降水量はやや多く、日照時間はやや少ないと
予報され、べと病が発生しやすい条件となっている。
[防除上考慮すべき事項]
(1)収穫終了後の園にも注意し、発生を確認すれば早期に防除する。
(2)府内においてQoI剤耐性菌が確認されている。他の系統薬剤を選択するなど、薬
剤の選択に注意する。
QoI剤成分例:アゾキシストロビン(アミスター)、クレソキシムメチル(ストロビー)、
ファモキサドン(ホライズンの1成分)
(3) CAA系薬剤は耐性菌を生じやすいので、使用は1年1回に留める。
CAA系薬剤成分例:ベンチアバリカルブイソプロピル(ベトファイター)、
マンジプロパミド(レーバス)
[メモ]
(1)気温20~25度で、雨が多いと発生が増加する。
(2)早期に落葉すると、再萌芽で貯蔵養分を消費し、樹勢が低下する。
【褐斑病】
[予報内容] 発生量:やや多い
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生はやや多かった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)収穫終了後の園にも注意し、発生を確認すれば早期に防除する。
(2)府内においてQoI剤耐性菌が確認されている。他の系統薬剤を選択するなど、薬
剤の選択に注意する。(【べと病】の項参照)
[メモ]
(1)早期に落葉すると、再萌芽で貯蔵養分を消費し、樹勢が低下する。
2 みかん
【黒点病】
[予報内容] 発生量:並
【予報の根拠】
(1)8月の巡回調査では、発生はやや少なかった。
(2)8月中下旬の降水量はやや多かった。(気象庁ホームページ 8月26日まで20日
間の大阪の気象データ 降水量163.5mm(平年比282%))
(3)9月の気象予報は降水量はやや多く、日照時間はやや少ないと本病の発生しやすい
条件となっている。
[メモ]
(1)この病気は、枯枝上から雨滴によって広がっていく。
【そうか病】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生はやや少なかった。
(2)8月中下旬の降水量はやや多かった。(気象庁ホームページ 8月26日まで20日
間の大阪の気象データ 降水量163.5mm(平年比282%))
(3)9月の気象予報は降水量はやや多く、日照時間はやや少ないと本病の発生しやすい
条件となっている。
【ミカンハダニ】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生は平年並であった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)同一薬剤や同一系統の薬剤を連用すると、抵抗性が発達する恐れがある。
【ミカンサビダニ】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生は平年並であった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)微小な害虫であるため、被害が発生するまで気がつきにくい。
3 果樹全般
【果樹カメムシ類】
[予報内容] 発生量:やや少ない
[予報の根拠]
(1)8月のフェロモントラップへの誘殺虫数は、やや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)果樹をよく加害するカメムシ類は、チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、
クサギカメムシの3種である。
(2)なし、かきなどの果樹類を加害する。多発生した場合は、みかんやぶどうを加害す
ることもある。
[メモ]
(1)8月頃から新世代成虫が羽化し、果樹園に飛来が見られる。
(2)園地によって発生量に大きな差がある。
C 野菜類
1 なす
【うどんこ病】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)8月後半の巡回調査では、発生はやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)こまめに摘葉、摘芯を行い、過繁茂にならないようにする。
(2)発生初期の防除を徹底する。
(3)草勢が弱ると多発しやすいので、肥切れにならないように管理する。
[メモ]
(1)うどんこ病は、日照不足、乾燥条件下で多発する。
【褐色腐敗病】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)8月後半の巡回調査では、発生は平年と同様見られなかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)発病した枝や果実は、直ちにほ場外へ持ち出して処分する。
(2)初期防除が重要なので、発病を認めた場合にはすぐに防除を行う。
(3)降雨による泥のはね上がりを防止するために、マルチや敷きわらを行う。
[メモ]
(1)高温多湿時に発生が多く、梅雨後半の降雨、7~9月の雷雨や台風など、夏秋期の
降雨は重要な発生要因となる。
(2)発生ほ場では、収穫果が出荷後に発病する場合がある。
【褐紋病】
[予報内容] 発生量:並~やや多い
[予報の根拠]
(1)8月後半の露地なす巡回調査では、一部ほ場で発生はやや多かった。近年発生が
増加傾向にある。
[防除上考慮すべき事項]
(1)ほ場内の排水を良好にし、密植を避け、窒素肥料が過剰にならないよう注意する。
(2)雨滴による胞子の飛散で発生が拡大するので、発病した果実や枝は、直ちにほ場外
へ持ち出して処分する。
[メモ]
(1)種子伝染するので、自家採種を行う場合は、必ず発病していない健全な株の果実か
ら行う。
2 きゅうり
【うどんこ病】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)8月後半の巡回調査では、発生は平年並であった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)こまめに摘葉を行い、過繁茂にならないようにする。
(2)発生初期の防除を徹底する。
(3)草勢が弱ると多発しやすいので、肥切れにならないように管理する。
[メモ]
(1)うどんこ病は、日照不足、乾燥条件下で多発する。
(2)QoI剤(アミスター、フリント)の連用は避ける。
(3)ブルームレス台木では、うどんこ病が発生しやすい。
【炭そ病】・【褐斑病】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生は平年と同様に見られなかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)ハウス内の過湿を避ける。
(2)窒素過多は発生を助長するので、窒素肥料のやりすぎに注意する。
(3)QoI剤(アミスター、ストロビー)の連用は避ける。
【べと病】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生は平年並だった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)ハウス内の過湿を避ける。
(2)肥切れすると発病しやすいので、肥培管理に注意する。
(3)QoI剤(アミスター、ストロビー、ホライズン)の連用は避ける。
【ワタヘリクロノメイガ(ウリノメイガ)】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生はやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)ハウスの開口部を寒冷紗等(2mm目合)で被覆し、成虫の侵入を防止する。
(2)食害株の幼虫を捕殺する。
[メモ]
(1)ハウス抑制栽培の定植直後に発生が認められることが多い。
【コナジラミ類】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)8月の巡回調査では、発生は平年並からやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)発生初期の防除に努める。
(2)被害葉や残さは、ほ場より持ち出し、穴を掘って埋めるなどして処分する。
(3)施設では、開口部を寒冷紗(0.4mm目合)で被覆し、成虫の侵入を防止する。
(4)同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を行う。
(5)ほ場周辺の除草にも努める。
3 トマト
【コナジラミ類】【トマト黄化葉巻病(TYLCV)】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)8月下旬の巡回調査では、コナジラミ類の発生はやや少なく、トマト黄化葉巻病
(TYLCV)の発生は見られなかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)コナジラミ類の発生初期の防除に努める。
(2)施設では、開口部を寒冷紗等(0.4mm目合)で被覆し、コナジラミ類成虫の侵入を
防止する。ほ場周辺の除草にも努める。
(3)コナジラミ類の防除では、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を行う。
(4)トマト黄化葉巻病に感染すると、治療薬はないので感染株はすぐに処分する。
[メモ]
(1)タバココナジラミはトマト黄化葉巻病(TYLCV)を媒介する。
4 キャベツ等あぶらな科野菜
【コナガ】
[予報内容] 発生量:やや少ない
[予報の根拠]
(1)8月のフェロモントラップへの誘殺虫数は平年よりやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)発生初期の防除を徹底する。
【ハイマダラノメイガ】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)8月下旬の予察灯への飛来虫数は平年並だった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)セル成型苗では発生すると欠株を生じるので、発生初期に防除を徹底する。
(2)被覆資材によるべたがけ、トンネルがけの防除効果は高い。
[メモ]
[防除上考慮すべき事項]
(1)苗床は寒冷紗等(2mm目合)で被覆し、成虫の侵入を防止する。
(2)食害の見られた株は、速やかに処分する。
D 野菜・花き・大豆
【アブラムシ類】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)8月後半の巡回調査で、なすでは発生は平年よりやや少なく、さといも、きくでは
平年並であった。
(2)8月の黄色水盤への飛来虫数は少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)少発生時の防除を徹底する。
(2)同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を行う。
[メモ]
(1)アブラムシ類は多種類のウイルス病を媒介する。
E 野菜・花き類
【ミカンキイロアザミウマ】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)8月の露地なす巡回調査の見取り調査や花たたき法による調査では、発生は平年並
であった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)収穫後の残さは、他作物等への発生源となるので、速やかに処分する。
(2)きくでは膜割れ前後の防除を徹底する。
[メモ]
(1)ミカンキイロアザミウマ、ヒラズハナアザミウマは、ウイルス病(TSWV等)を
媒介する。
【ミナミキイロアザミウマ】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)8月の露地なす巡回調査の見取り調査や花たたき法による調査では、全般的には
発生は平年よりやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)葉の被害に注意し、少発生時の防除を徹底する。
(2)同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を行う。
【シロイチモジヨトウ】
[予報内容] 発生量:やや少ない
[予報の根拠]
(1)8月のフェロモントラップへの誘殺虫数は平年よりやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)発生初期(若齢幼虫期)に防除を徹底する。
(2)施設では、開口部を寒冷紗等(5mm目合で可)で被覆し、成虫の侵入を防止する。
(3)フェロモンディスペンサーを設置すれば、成虫の交尾を阻害し、 被害を軽減できる。
(4)黄色灯を終夜点灯すれば、成虫の行動や産卵を抑制し、被害を軽減できる
【ハスモンヨトウ】
[予報内容] 発生量:並
[予報の根拠]
(1)8月の露地なす、さといもの巡回調査では、発生は平年並であった。
(2)8月のフェロモントラップへの誘殺虫数は平年並であった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)発生初期(若齢幼虫期)に防除を徹底する。
(2)卵塊が付着していたり、若齢幼虫が集団で食害している葉は、直ちに摘葉し、ほ場
から持ち出して処分する。
(3)施設では、開口部を寒冷紗等(5mm目合で可)で被覆し、成虫の侵入を防止する。
(4)黄色灯を終夜点灯すれば、成虫の行動や産卵を抑制し、被害を軽減できる。
【オオタバコガ】
[予報内容] 発生量:やや多い
[予報の根拠]
(1)8月の露地なすの巡回調査では、被害の発生及び産卵数は一部ほ場でやや多かっ
た。(7月31日病害虫防除情報発表)
(2)8月のフェロモントラップへの誘殺虫数は、平年よりやや多かった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)発生初期(若齢幼虫期)に防除を徹底する。
(2)被害のあった新芽や果実は早期に処分し、周辺の幼虫を探して捕殺する。
(3)施設では、開口部を寒冷紗等(5mm目合で可)で被覆し、成虫の侵入を防止する。
(4)黄色灯を終夜点灯すれば、成虫の行動や産卵を抑制し、被害を軽減できる。
【ハダニ類】
[予報内容] 発生量:並~やや少ない
[予報の根拠]
(1)8月の露地なす、さといもの巡回調査では、発生は平年並からやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)発生初期の防除を徹底する。
(2)同一系統薬剤の連用をしない。
[メモ]
(1)高温、乾燥条件で多発する。
【ハモグリバエ類】
[予報内容] 発生量:やや少ない
[予報の根拠]
(1)8月の露地なす、トマトの巡回調査では、発生は平年よりやや少なかった。
[防除上考慮すべき事項]
(1)ハウスの開口部を寒冷紗等(1mm目合)で被覆し、成虫の侵入を防止する。
●大阪府環境農林水産部農政室推進課病害虫防除グループ・ホームページ
(平成23年4月1日より大阪府病害虫防除所から組織名変更)
http://www.jppn.ne.jp/osaka/
防除指針を掲載しています。
●病害虫発生情報メールサービス
申込先 大阪府環境農林水産部農政室推進課病害虫防除グループ・メールサービス担当
TEL 072-957-0520
http://www.jppn.ne.jp/osaka/mailservice/mailservicemousikomi.html
<情報料無料、受信に要する通信費は自己負担です>
年間約30件の病害虫情報を電子メールで送付します。
●おおさかアグリメール
申込先 大阪府立環境農林水産総合研究所
経営企画室推進グループ
おおさかアグリメール受付担当
TEL 072-979-7070
http://www.kannousuiken-osaka.or.jp/nourin/agrimail/
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(受信に要する通信費は自己負担です)
●Web版大阪府園芸植物病害虫図鑑
「ひと目でわかる花と野菜の病害虫」
http://osaka-ppa.jp/zukan/index.php
(大阪府植物防疫協会)