病害虫名 せん孔細菌病
1 発生作物 もも
2 発生地域 大阪府全域
3 発生の状況
7月6日のももの巡回調査(泉州・南河内地域)では、せん孔細菌病の発生が多く見られ、発病果率は平均10.9%と高く(予察巡回地点では過去5年において発病果は認められず)、風当たりの強い園地などの一部で、多発ほ場も認められた。
表1 せん孔細菌病の発生状況(調査日:7月6日)
調査地点 | 発病葉率(%) | 発病果率(%) | 発病ほ場数/調査ほ場 |
河内長野市 小山田町 | 5.0% | 5.0% | 1/2 |
岸和田市 包近町 | 9.2% | 13.2% | 5/5 |
平均値 | 8.0% | 10.9% | 6/7 |
【参考】平年値 | 8.9% | 0.0% | − |
4 せん孔細菌病の生態等
(1)葉や果実の気孔や傷口から侵入する。
(2)風当たりの強い園地で発生が多くなる。
(3)降雨が多いと発病しやすく、暴風雨を受けた後は特に多くなる。
5 防除対策
(1)伝染源となる発病枝、発病葉、発病果実は速やかに除去する。
(2)病原菌は葉や果実の自然開口部(気孔)、傷口から侵入するため、風当たりの強い園地では、防風ネット等を設置する。
(3)薬剤防除を行う際は、収穫前日数に十分に注意し、また、収穫期間中のももに農薬が飛散しないように十分に注意すること。
表2 せん孔細菌病の主な防除薬剤
薬剤名 | 希釈倍数 | 使用時期 | 本剤の使用回数 |
スターナ水和剤 | 1,000倍 | 収穫7日前まで | 3回以内 |
バリダシン液剤5 | 500倍 | 収穫7日前まで | 4回以内 |
チオノックフロアブル | 500倍 | 収穫7日前まで | 5回以内 |
図1 発病葉 | 図2 発病果実 |
◎防除薬剤については、
●Web版大阪府病害虫防除指針
(http://www.jppn.ne.jp/osaka/shishin/shishin.html)
●農林水産消費安全技術センター 農薬登録情報提供システム
(http://www.acis.famic.go.jp/index_kensaku.htm)