昨年、多発した中山間地域において、越冬地と考えられる杉・檜林近縁のイネ科雑草や牧草地で調査を行ったところ、6月下旬〜7月上旬にクモヘリカメムシやホソハリカメムシが多数捕獲され、また、一部の水田においても20回振りすくい取りで数頭のクモヘリカメムシが捕獲されました。昨年多発したことや暖冬で冬季死亡が少なかったことなどから越冬量が多いことが考えられます。また、5〜6月の気温が平年より高く推移したため、やや早い発生で、発生量もやや多いと考えられます。さらに、今後の気象予報から発生量は今後多くなると予想されます。昨年、斑点米が多発した地域は、早期発見につとめ、適切な防除対策を講じて、斑点米の発生を防ぎましょう。
$$$ 防 除 対 策 $$$
1.早生品種については、集中加害に注意しましょう。
2.水田畦畔や水田周辺の出穂しているイネ科雑草は、斑点米カメムシ類が水田に侵入するまで のつなぎの餌場になりますので、出穂の2 週間前までに草刈りを行いましょう。
ただし、出穂直前の畦畔雑草の除草は、水田ほ場内へカメムシ類の移動を促し、逆効果とな りますので注意しましょう。
3.斑点米カメムシ類は出穂期以降に水田に飛来しますので、その時期を的確に捉えて殺虫剤 による防除を行いましょう。また、斑点米の発 生は主に幼虫が原因となっているので、幼虫密度を下げることを防除の目標とし、以下の方法を参考に防除を行いましょう。
穂ぞろい期、乳熟期に以下の薬剤などで10a当たり、粉剤は3s、液剤は100〜150リットル 散布します。発生の多い場合は追加散布を行います。
薬 剤 濃 度 適正使用基準 スミチオン粉剤2DL 14/4 スミチオン乳剤 1,000倍 21/4 トレボンEW(蚕) 1,000倍 21/3 MR.ジョーカーEW(蚕) 2,000倍 14/2 ※適正使用基準:使用可能収穫前日数/使用可能時期までの散布可能回数
詳しくは農業環境指導センターにお問い合わせください。
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