植物防疫ニュース(速報)     栃木県農業環境指導センター  

平成12年度No.6  (平成12年9月6日発表)


 
 
野菜・大豆でハスモンヨトウが局地的に多発する恐れがあります
 
 
 宇都宮市瓦谷町におけるフェロモントラップへのハスモンヨトウの飛来が8月下旬から増加の傾向にあります。また、8月下旬〜9月上旬の巡回調査では県内各地のさといも・大豆を中心に幼虫の発生ほ場率はやや多い傾向が見られ、また、多発しているほ場が局地的に見受けられます。
 今後はハスモンヨトウの増加期にあたりますので、大豆ばかりでなく、特に、露地野菜等での被害、イチゴなどの施設への侵入が発生が強く懸念されます。ほ場を見回るなどして、発生が見られる場合は早期に適切な防除を行いましょう。
 
 



防 除 対 策
 
(1)早期発見、早期防除に努める。特に大豆、さといもなどを中心に、現在発生が見られている周辺のほ場では、今後、発生が多くなることが予想されるので注意する。
(2)雑草などにも生息するので、ほ場周辺の雑草を除去する。
(3)分散前の若齢幼虫は、寄生葉とともに摘み取り、処分する。
(4)いちごなどの施設栽培では、施設の開口部に寒冷紗を張り、侵入を防ぐ。
(5)露地野菜などでは、ほ場をよく見回り、早期に適切な防除を行う。
(6)各作物ごとの「病害虫防除基準」に従い、若齢幼虫が集団でいる時期に葉裏や株元に届くよう丁寧に薬剤散布を行う。(中齢以後の幼虫は、殺虫剤による防除効果が低くなるとともに、老齢幼虫になると、昼間は地際などに潜んでいるため、防除効果があがりにくい。)
(7)有機リン剤、カーバメート剤、合成ピレスロイド剤に対し、薬剤の防除効果が低下している個体群があるので注意する。
 
ハスモンヨトウに適用のある薬剤の一覧表はこちらをクリックしてください。
発生程度、その他の害虫の発生状況を考え、系統の異なる薬剤を使い、適切なローテーション散布を行いましょう。
 

詳しくは農業環境指導センターにお問い合わせください。
   Tel(028)626-3086
    Fax(028)626-3012