栃木県病害虫発生予察予報    栃木県農業環境指導センター 

平成12年度第7号(平成12年10月25日発表)

予想期間:10月下旬〜11月下旬



1 いちご うどんこ病
 (1)発生予想  発生量:やや多い →
 (2)根  拠 ・現在の発生はやや多い。
        ・今後の気象予報は感染にやや適している。
 (3)対  策 ・ハウス内が多湿にならないように、換気やかん水に注意し通風をよく
         する。
        ・薬剤による防除は予防を基本とし、モレスタン水和剤、フルピカフロア
         ブル、サンヨール乳剤などをていねいに散布する。。
        ・発生の見られる場合はEBI剤、ポリオキシンAL水溶剤などを、葉裏に
         も薬剤がよくかかるように散布する。
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2 いちご ハダニ類
 (1)発生予想  発生量:平年並 ↑
 (2)根  拠 ・現在の発生はやや少ない。
        ・今後の気象予報は発生に適している。
 (3)対  策 ・保温開始時に下葉を除去する。
        ・発生が見られる場合は、オサダン水和剤25、ニッソラン水和剤、ピラ 
        ニカEWなどをローテーション散布する。
        ・ハダニの寄生している部分のみの薬剤散布でもよい。
        ・第1果房収穫末期までにハダニの密度が1小葉当たり1頭以下になる
         ように防除する。 
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3 施設野菜共通 オンシツコナジラミ    
 (1)発生予想  発生量:やや多い →
 (2)根  拠  ・いちごなどへの発生量は、現在、やや多い。
         ・今後の気象予報は発生に適している。
 (3)対  策  ・ハウス内外の雑草防除を徹底する。
          ・定植時までに粒剤を施用する。
          ・発生初期から、モスピラン、サンマイトなど系統の異なる薬剤をロー
          テーション散布する。
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4 野菜共通 ハスモンヨトウ    (注意報第2号 9月25日発表)
 (1)発生予想  発生量:やや多い →
 (2)根  拠  ・フェロモントラップへの誘殺数が多い地域がある。
         ・葉菜類への寄生が見られる。
 (3)対  策  ・初期発生に注意し、幼虫がみられたら防除する。
          ・いちごなどの施設栽培の場合は、施設開口部に寒冷紗を張って、内部
          への侵入を防ぐ。
         ・農薬の散布にあたっては、収穫前日数、ミツバチへの安全日数等に注
          意し、系統の異なる薬剤をローテーション散布する。
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5 野菜共通 アブラムシ類
 (1)発生予想  発生量:やや多い ↑
 (2)根  拠   ・現在、各作物での発生は平年並。
          ・黄色水盤への有翅虫の飛来数は多い(宇都宮)。
          ・今後の気象予報が発生に適している。
 (3)対  策   ・トマトでは、定植時に粒剤(アドマイヤー、ダイシストンなど)を施
           用する。
          ・発生がみられたら、系統の異なる薬剤をローテーション散布する。
 (4)備  考   ・モザイク病を媒介するので、初期発生に注意し防除を徹底する。
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6 大麦 縞萎縮病
 (1)発生予想 発生量:やや多い
 (2)根  拠 ・平成12年度産麦(2月時点)での発生はやや多かった。
         ・今後の気象予報が発生に適している。
 (3)対  策 ・発生の多かったほ場では耐病性品種を作付けする。
         ・排水対策を行う。
         ・は種は適期に行う。  
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7 麦類 種子伝染性病害(斑葉病・なまぐさ黒穂病・裸黒穂病・条斑病)
(1)発生予想 発生量:少ない
 (2)根  拠 ・平成12年度産麦の発生は少なかった。
 (3)対  策 ・種子消毒を行う。
         <浸漬>ベンレートT水和剤20、ベフラン液剤25(斑葉病のみ)、ホー
         マイ水和剤(斑葉病・なまぐさ黒穂病のみ)など。
         <粉衣>ベンレートTコート、ヘルシードT水和剤(斑葉病のみ)など。
         ・浸漬法は、希釈倍数により浸漬時間が異なるので注意する。
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8 なし 黒星病
 (1)発生予想  越冬量:やや少ない 
 (2)根  拠  ・現在、やや少ない発生である。
 (3)対  策  ・落葉は園内に埋めるなどして処分する。
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その他の病害虫            発生予想
  ○ねぎさび病        発生量:やや少ない  →
  ○露地野菜のべと病    発生量:やや少ない →

   →、↑、↓は、現在の発生からの増減を表す。
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★オオタバコガのフェロモントラップへの誘殺数は、今秋、過去4年間では最高です(宇都宮)。オオ
  タバコガの幼虫は、各種の施設野菜や花きに寄生するので発生に注意しま しょう。

─────── 関東甲信地方3ヶ月気象予報(気象庁10月23日発表)──────

 11月:天気は数日の周期で変わるでしょう。気温は高く、降水量は平年並でしょう。
 12月:平年と同様に晴れる日が多いでしょう。気温は高く、降水量は平年並でしょう。
 1月:平年と同様に晴れる日が多いでしょう。気温は高く、降水量は平年並でしょう。
    ○気 温  11月 高い  12月 高い   1月 高い
    ○降水量 11月 平年並 12月 平年並  1月 平年並

  
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