植物防疫ニュース(速報)
平成13年度No.8 (平成14年2月21日発表)
イネ育苗期における細菌病の発生に注意しましょう!
近年イネの育苗期において、もみ枯細菌病などによる苗腐敗症の発生が時々見受けられます。平成13年産の一般ほ場籾を調査したところ、過去数年に比べて高い割合で病原細菌が検出されました。これらの病害は種子伝染することから、自家採取種子では育苗期に細菌病の発生が多くなると予想されますので、適切な防除を行いましょう。なお、薬剤防除のみでは細菌病の発病を完全に抑制することは難しく、また発生してから防除することはできません。薬剤だけでなく温度や水管理にも注意して育苗を行いましょう。
$ $ $ 防 除 対 策 $ $ $
1 適正な栽培管理を行う。
《育苗期が30℃以上の高温と多湿条件になると、発生を著しく助長する。》
(1)催芽温度は28〜30℃にする。
(2)出芽時に高温にならないよう注意する。また播種から出芽までの期間が長くなると、発生を助長するので、出芽揃い
をよくするために浸種を十分に行う。
(3)育苗中、高温や多湿にならないように換気を行い、かん水は控えめに午前中に行う。とくに大型連棟ハウス
での育苗
は、中央部が高温になりやすく、発病しやすいので十分注意する。
2 健全な種子を使う。
(1)とくに自家採種の種籾を使用する場合は、塩水選を行って充実した籾を選ぶ。
(2)細菌病に効果の高い薬剤で種子消毒を行う。(表1参照)
種子消毒と併せてカスミン粒剤30g/箱、フタバロン粉剤10g/箱の土壌混和も有効である。
表1)主要な種子消毒剤
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薬 剤 名
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病 害 名 |
ば
か
苗
病
|
い
も
ち
病
|
ご
ま
葉
枯
病
|
※
籾
枯
細
菌
病
|
※
苗
立
枯
細
菌
病 |
※
褐
条
病
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ヘルシードTフロアブル
ヘルシードスターナフロアブル
テクリードCフロアブル
トリフミンスターナSE
スポルタックスターナSE
コサイドSD
ヨネポン
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注)※印が細菌性病害である。 各薬剤の使用方法は適正使用基準を守って使用する。
§§§ 詳しくは、農業環境指導センターまでお問い合わせください。 §§§
5028−626−3086 http://www.jppn.ne.jp/tochigi/