植物防疫ニュース(速報4)                
平成14年7月18日
栃木県農業環境指導センター
 

斑点米カメムシ類の発生に注意しましょう。

 
 7月中旬に牧草地やイネ科雑草ですくい取り調査を行ったところ、クモヘリカメムシホソハリカメムシが捕獲されました(表ー1)。なお、6月下旬からの調査結果では、牧草地・雑草地への飛来が過去2年より1週間程度遅れていると思われ、またクモヘリカメムシは成虫のみしか確認されていません。
 現在のところ、昨年同時期より発生は少ない状況ですが、地域によっては多く見られますので、常発地域では早期発見に努め、適切な防除対策を講じて斑点米の発生を防ぎましょう。
 
  表−1 7月中旬の牧草地等の20回振りすくい取り調査結果
       (クモヘリカメムシ・ホソハリカメムシ成虫)     単位:頭


調査地点
 

クモヘリカメムシ

ホソハリカメムシ


採取地
 

平成14年度

平成13年度

平成14年度

平成13年度
今市市小林   17.0 ―    6.0 ―  雑草地
矢板市山田   31.0    0.8   4.0    3.0 牧草地
氏家町長久保   13.0    1.8   1.0    2.3 牧草地
喜連川町上河戸   57.0 ―    2.0 ―  雑草地
高根沢町太田    1.0    5.0   0.0    2.5 牧草地
小川町恩田    0.0 ―    1.0 ―  牧草地
小川町小川    1.0    0.5   0.0    8.0 牧草地
南那須町岩子 105.5   35.0   1.5   11.5 牧草地
真岡市上大田和    0.0  ―    3.0 ―  牧草地
茂木町小山 ―  108.5 ―    10.0 雑草地
鹿沼市下日向   57.0 367.0   0.0   10.0 牧草地
粟野町下粕尾   34.0 173.7   3.0    8.0 牧草地
平  均
 
  28.8
 
  86.6
 
  2.0
 
   6.9
 

 
調査月日 14年は7月15・17日、13年は7月16〜18日
    喜連川町上河戸は10回振りすくい取り調査
 
◆◇◆◇◆◇◆◇ 防 除 対 策 ◆◇◆◇◆◇◆◇
 
 斑点米カメムシ類は出穂期以降に水田に飛来しますので、その時期を的確に捉えて殺虫剤による防除を行いましょう。特に、早生品種や周辺より出穂の早い稲については、集中加害を受けますので注意しましょう。また、斑点米の発生は主に幼虫が原因となっているので、幼虫密度を下げることが必要です。
 
  防除適期:穂ぞろい期、乳熟期の2回。発生の多い場合は7〜10日後に追加防除を行う。
  薬  剤:スミチオン乳剤、トレボンEW、MR.ジョーカーEW 等
 
休耕田や雑草地、牧草地に多数飛来している所がありますので、薬剤防除を行なうと効果的です。なお、牧草地(イタリアンライグラス)の場合は、薬剤の使用基準に注意願います。
 
島島島 詳しくは、農業環境指導センターまでお問い合わせください。島島島
п@028−626−3086
http://www.jppn.ne.jp/tochigi/