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栃木県農業環境指導センター
平成15年度 第4号
平成15年7月30日発表) |
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予報の根拠で、(+)は多発要因、(−)は少発要因を表す。 |
1 水稲 いもち病(穂いもち) (注意報第2号 平成15年7月17日発表) |
(1)発生予想
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発生量:多い
発生地域:全域(中山間地) |
(2)根 拠
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7月22,23日の葉いもち調査では、発病ほ場率が56.0%で、前回調査より発病ほ場率が高まっている。特に、南那須・上都賀・塩谷・芳賀地域等の中山間地は、発病株率も高い。(+) |
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県中部の中山間地では進展型病斑も見られ、上位葉への進展拡大や穂いもちの発生が懸念される。(+) |
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BLASTM(アメダスデータを利用した葉いもちの発生予測システム)による感染好適日が7月に入ってからも各地で出現している。(+) |
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今後の気象予報が発生に適している。(+) |
(3)対 策
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葉いもちは穂いもちの伝染源となるので、現在発生が目立つほ場では、治療効果の高い薬剤(カスミン・ブラシン等)による防除を早急に行う。 |
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穂ばらみ期と穂ぞろい期に薬剤防除を行う。 |
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穂ぞろい後、低日照、多雨が続き、枝梗いもちの多発の恐れのある場合には、穂ぞろい7〜10日後にさらに1回薬剤防除を行う。 |
2 水稲 斑点米カメムシ類 (注意報第3号 平成15年7月24日発表) |
(1)発生予想
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発生量:多い |
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発生地域:全域(特に、上都賀、芳賀、塩谷、南那須地域等中山間地) |
(2)根 拠
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重要種クモヘリカメムシ、ホソハリカメムシの7月中旬、下旬における牧草地及び雑草地での寄生密度は高い。(+) |
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7月中旬の本田におけるすくい取りでも斑点米カメムシ類が確認された 。(+) |
(3)対 策
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穂ぞろい期、乳熟期の2回の防除が基本であるが、多発したほ場ではさらに糊熟期にも防除する。 |
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出穂の早い品種では集中加害に注意する。また、晩生品種は8月下旬の乳熟期以降に新成虫の飛び込みも懸念されるので注意する。 |
3 水稲 紋枯病 |
(1)発生予想 |
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発生量:平年並 |
(2)根 拠
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現在、平年並の発生である。(±) |
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今後の気象予報は、気温が平年並〜低く、降水量は平年並〜多い。(±) |
(3)対 策
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7月末から8月初旬の発生株率が20%以上のほ場では、穂ばらみ期から穂ぞろい期に、モンカット、バリダシンなどを散布する。 |
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昨年発病の多かったほ場では発生が多くなりやすいので注意する。 |
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4 いちご(苗) 炭疽病 |
(1)発生予想 |
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発生量:やや少ない |
(2)根 拠
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7月上旬の親株での発生は少なかった。(−) |
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病原菌は25℃前後の多湿条件下を好むが、今後の気象予報は気温が平年並〜低く、降水量は平年並〜多い。(±) |
(3)対 策
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育苗は、雨よけ、ポット、排水対策、チューブ灌水などで行う。 |
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育苗期にキノンドー、ベルクートなどをていねいに散布する。 |
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バイオトラストは予防効果が主体なので発病前に散布し、また、他の殺菌剤との混用及び近接散布は避ける。 |
5 大豆・野菜共通 ハスモンヨトウ |
(1)発生予想 |
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発生量:やや少ない |
(2)根 拠
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フェロモントラップへの誘殺数は平年並であった。(±) |
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今後の気象予報は気温が平年並〜低く、降水量は平年並〜多い。(−) |
(3)対 策
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発生が見られたら、若齢幼虫のうちに薬剤を散布する。特に、IGR剤、BT剤は中齢以降の死虫率が低いので注意する。 |
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異なる系統の薬剤をローテーション散布する。 |
(4)備 考 |
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さといもでの発生に注意し、他の作物への拡散を防止する。 |
6 野菜・果樹共通 ハダニ類 |
(1)発生予想 |
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発生量:少ない |
(2)根 拠
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現在、果樹、野菜とも発生は少ない。(−) |
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今後の気象予報は気温が平年並〜低く、降水量は平年並〜多い。(−) |
(3)対 策
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発生初期に薬剤を散布する。 |
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数回散布するときは系統を変えてローテーション散布し、薬剤感受性の低下を防ぐよう留意する。 |
7 果樹 カメムシ類 (注意報第1号 平成15年6月25日発表) |
(1)発生予想 |
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発生量:多い |
(2)根 拠
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越冬世代成虫のフェロモントラップへの飛来数は多かった。(+) |
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フェロモントラップへの誘殺数は現在、平年並〜多い。(+) |
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今後の気象予報は気温が平年並〜低く、降水量は平年並〜多い。(±) |
(3)対 策
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園内での寄生を認めたら、アグロスリンなどを散布する。 |
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有袋栽培でも加害するので注意する。 |
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多目的防災網の隙間から侵入することがあるので注意する。 |
8 花き・野菜共通 アザミウマ類 |
(1)発生予想 |
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発生量:やや少ない |
(2)根 拠
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ほ場での発生は、現在、やや少ない。(−) |
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青色粘着トラップへのアザミウマ類の誘殺数は、宇都宮市は少なく、真岡市はやや多い。(±) |
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今後の気象予報は発生にあまり適していない。(−) |
(3)対 策
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雑草防除や残さの処分を行う。 |
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発生初期に薬剤を散布する。 |
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なすでは、天敵温存のために、ほ場周囲のバンカープラント(ソルゴーなど)には薬剤を散布しない。 |
○その他の病害虫 |
発生予想 |
・水稲 稲こうじ病 |
発生量:平年並 |
・水稲 ニカメイガ(第2回成虫) |
発生量:平年並 |
・大豆 子実吸汁性カメムシ類 |
発生量:やや少ない |
・いちご うどんこ病 |
発生量:平年並 |
・ね ぎ 黒斑病 |
発生量:平年並 |
・野菜共通 コナガ |
発生量:平年並 |
6月1日から8月31日まで平成15年度栃木県農薬危害防止運動を実施しています。
農薬は安全に使用し、確実に管理しましょう。
下記のホームページから農薬の登録内容を検索することが出来ます。
1ヶ月気象予報(気象庁7月25日発表) |
7月26日から8月25日 |
前半は平年に比べ曇りや雨の日が多いですが、後半は平年と同様に晴れの日が多いでしょう。 |
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低い(少ない)確率 |
平年並の確率 |
高い(多い)確率 |
○気 温 |
40% |
40% |
20% |
○降水量 |
20% |
40% |
40% |
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病害虫に関して詳しく知りたい場合は、農業環境指導センターにお問い合わせください。
Tel(028)626-3086 Fax(028)626-3012
http://www.jppn.ne.jp/tochigi/