栃木県農業環境指導センター
栃木県病害虫発生予察予報   平成15年度第10号
  (平成16年1月28日発表)

 
予想期間:1月下旬〜2月下旬

予報の根拠で、(+)は多発要因、(−)は少発要因を表す。

1  いちご うどんこ病
(1)発生予想   発生量:やや多い
(2)根  拠  
 
現在の発生は平年並。(±)
今後の気象予報は感染にやや適している。(+)
(3)対  策  




 
施設内が多湿にならないように換気やかん水に注意し、通風をよくする。

 
薬剤による防除は予防を基本とし、ベルクート水和剤、フルピカフロアブル、サンヨールなどをていねいに散布する。

 
発生の見られる場合はEBI剤、アミスター20フロアブルなどを、葉裏にもかかるように散布する。
くん煙剤の使用も効果的である。

2 いちご 灰色かび病
(1)発生予想   発生量:やや多い
(2)根  拠  
 
現在の発生は平年並。(±)
今後の気象予報は感染にやや適している。(+)
(3)対  策





 
施設内が多湿にならないように、換気やかん水に注意し通風を良くする。
・・ ・ 特に曇天が続く場合は発生しやすいので注意する。
発病した果実や茎葉は、伝染源となるので早急に取り除き、ほ場外で処分す
る。
薬剤による防除は予防を基本とし、フルピカフロアブル、アミスター20フ

ロアブルなどを散布する。
くん煙剤の使用も効果的である。

3 いちご ハダニ類
(1)発生予想   発生量:やや多い
(2)根  拠  
 
現在の発生はやや多い。(+)
一部のほ場で発生が多い。

(3)対  策


(4)備  考

今後の気象予報は発生にやや適している。(+)
発生が見られる場合はマイトコーネフロアブル、コロマイト水和剤、ニッソ
  ラン水和剤などをローテーション散布する。

ハダニの発生した場所へのスポット散布でも効果的である。
薬剤散布に当たっては、ミツバチの安全日数を考慮する(他の病害虫も同様)。

4 トマト 灰色かび病
(1)発生予想   発生量:やや多い
(2)根  拠 現在の発生はやや多い。(+)
  今後の気象予報は感染にやや適している。(+)
(3)対  策





 
発病した果実や茎葉は、伝染源となるので早急に取り除き、ほ場外で処分す
  る。




 
施設内が多湿にならないように換気やかん水に注意する。
特に、雨や雪の日は、暖房機を空運転するなどして、施設内の空気を循環させる。
薬剤による防除は予防を基本とし、ベルクートフロアブル、ダイマジン、フルピカフロアブルなどを散布する。

5 トマト 葉かび病
(1)発生予想   発生量:やや少ない
(2)根  拠  
 
現在の発生は少ない。(−)
今後の気象予報は感染にやや適している。(+)
(3)対  策


 
施設内が多湿にならないように換気やかん水に注意する。

発病した下葉は伝染源となるので早急に取り除き、ほ場外で処分する。
薬剤による防除は予防を基本とし、ベルクートフロアブル、サンヨールなど
  を散布する。
 

6 にら 白斑葉枯病
(1)発生予想   発生量:平年並
(2)根  拠  
 
現在の発生はやや少ない。(−)
今後の気象予報は感染にやや適している。(+)
(3)対  策  


(4)備  考

 
発生した葉は除去しハウス外で処分する。
セイビアーフロアブル20を収穫7日前までに、または、アミスター20フロ



 
アブルを収穫14日前までに散布する。
曇天が続くと発生しやすくなるので注意する。

 
7 施設野菜共通 オンシツコナジラミ
(1)発生予想   発生量:多い
(2)根  拠  
 
いちごは多、トマトはやや多の発生。(+)
今後の気象予報が発生にやや適している。(+)
(3)対  策 



(4)備  考

 

 
発生が見られたら、いちごではモスピラン水溶剤、チェス水和剤、トマトではモスピラン水溶剤、サンマイトフロアブルなどを散布する。




 
トマトでラノーテープを使用するときは、発生初期から設置するなど基本事項を遵守する。
すす病の発生を防ぐため、高温多湿にならないように、換気に注意する。
トマトでラノーテープを使用するときは、生長に応じて設置高を上げる。
 
○その他の病害虫              発生予想
・トマト ハモグリバエ類
・トマト以外の施設野菜・花き共通ハモグリバエ類
・施設野菜共通アブラムシ類
 
発生量:やや多い
発生量:やや少ない
発生量:やや少ない
 

1ヶ月気象予報(気象庁1月24日発表)
1月24日から2月23日まで
 向こう1か月の平均気温は平年並か高いでしょう。降水量は平年並か多いでしょう。日照時間は平年並か少ないでしょう。
  低い(少ない)確率 平年並の確率 高い(多い)確率
○気 温 20% 40% 40%
○降水量 20% 40% 40%
○日照時間 40% 40% 20%
 

 

○農薬は適正に使用しましょう!
下記のホームページから農薬の登録内容を検索することができます。
http://www.jppn.ne.jp/nouyaku/

病害虫に関して詳しく知りたい場合は、農業環境指導センターにお問い合わせください。
Tel(028)626-3086  Fax(028)626-3012
http://www.jppn.ne.jp/tochigi/