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                       栃木県農業環境指導センター
 栃木県病害虫発生予察予報
          平成15年度第12号(平成16年3月25日発表)
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                          予想期間:3月下旬〜4月下旬
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1 稲 苗立枯病










 
(1)発生予想
(2)根  拠
(3)対  策







 
発生量:平年並









今後の気象予報が病原によっては発病にやや適している。(+)
育苗箱、育苗資材の消毒を徹底する(消毒済人工培土も必ず床土消毒剤を使用する)。
培土はpHを5.0〜5.5に矯正する。
緑化期、硬化期の低温、極端な高温は立枯病の大きな要因になるので注意する。
フザリウム、ピシウム菌の防除にはタチガレエース剤を、リゾープス菌にはダコニール剤を使用する。
細菌性病害の防除にはスターナ水和剤などで種子消毒をする。
未調製の種子は塩水選、種子消毒を徹底する。
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2 麦類 赤かび病 


 



 
(1)発生予想
(2)根  拠

(3)対  策


 
発生時期:やや早い  発生量:平年並





今後の気象予報が感染にやや適している。(+)
昨年の発生はやや少なかった。(−)
赤かび病粒が混入すると、販売できなくなるので予防を徹底する。
二条大麦は穂揃い期に、六条大麦・小麦では開花期に、トップジンM、トリフミン水和剤などを散布する。
不順天候が続く場合は、7〜10日後に再度防除を行う。
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3 いちご ハダニ類







 
(1)発生予想
(2)根  拠

(3)対  策


(4)備  考
 
発生量:やや多い






 
現在の発生はやや多く、一部で多発ほ場が見られる(+)
今後の気象予報が発生にやや適している。(+)
発生が見られる場合は、コロマイト水和剤、ニッソラン水和剤、マイトコーネフロアブルなどをローテーション散布する。

薬剤散布に当たっては、ミツバチの安全日数を十分考慮する(他の病害虫も同様)。
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4 いちご オンシツコナジラミ    







 
(1)発生予想
(2)根  拠

(3)対  策



 
発生量:多い






 
現在の発生は多く、一部で多発ほ場が見られる。(+)
今後の気象予報が発生にやや適している。(+)
ハウス内の雑草防除を徹底する。
発生が見られたら、モスピラン水溶剤またはチェス水和剤を散布する。
すす病の発生を防ぐため、多湿にならないように、換気に注意する。
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5 果菜類 灰色かび病










 
(1)発生予想
(2)根  拠

(3)対  策
       




 
発生量:やや少ない 









 
現在の発生はトマトでやや少なく、いちごでは少ない。(−)
今後の気象予報が感染にやや適している。(+)
多湿条件で発生しやすいので通風をよくする。特に曇天の日が続く場合は発生しやすいので注意する。また、かん水に注意しハウス内の湿度を上げすぎないようにする。
発病した果実や茎葉は伝染源となるので早急に取り除き、施設外で処分する。
いちごでは、フルピカフロアブル、アミスター20フロアブルなどを、トマトでは、ベルクートフロアブル、ダイマジン、フルピカフロアブルなどを散布する。
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6 たまねぎ べと病    





 
(1)発生予想
(2)根  拠

(3)対  策

 
発生時期:やや早い  発生量:やや多い




 
昨年の発生はやや多かった。(+)
今後の気象予報が発生にやや適している。(+)
ジマンダイセン水和剤、フロンサイド水和剤などで予防する。
発生が見られるほ場では、リドミルMZ水和剤、カーゼートPZ水和剤などを5〜7日おきに2回以上散布する。
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7 なし 黒星病    





 
(1)発生予想
(2)根  拠

(3)対  策

 
発生時期:やや早い  発生量:平年並




昨年の発生はやや少なかった。(−)
今後の気象予報が発生にやや適している(+)
芽基部病斑は除去する。
開花前にビスダイセン水和剤などを散布する。
2分咲き時にEBI剤またはEBI混合剤を散布する。
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8 なし 赤星病    







 
(1)発生予想
(2)根  拠


(3)対  策


 
発生時期:やや早い  発生量:やや少ない






 
昨年の発生は少なかった。(−)
今後の気象予報が発生にやや適している。(+)
冬胞子堆の成熟はやや早い。
なしに対しては、2分咲き時にEBI剤またはEBI混合剤を散布する。
ビャクシン類に対しては、4月上中旬にバシタック水和剤75を散布する。
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その他の病害虫


 
施設野菜のアブラムシ類
いちごアザミウマ類
にら白斑葉枯病
  発生予想
発生量:やや少ない
発生量:平年並
発生量:平年並
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*水稲害虫の越冬密度は全般に低めですが、箱施用剤を施用し、発生を未然に防ぐこと
が大切です。なお、地域によって発生する病害虫の種類が違いますので適切な薬剤を選
定しましょう。
─────── 1ヶ月気象予報(気象庁3月19日発表)─────────────
予報対象期間 3月20日から4月19日まで





 
天気は数日の周期で変わりますが、ぐずつく時期があるでしょう。


○気  温
○降 水 量
○日照時間
   
低い(少ない)確率
 
平年並の確率
 
高い(多い)確率


 
20%
30%
40%
  50%

 
30%
30%
20%

 
40%
40%
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○農薬は適正に使用しましょう!
       下記のホームページから農薬の登録内容を検索することができます。
               http://www.jppn.ne.jp/nouyaku/
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平成16年度農作物等病害虫雑草防除指針の発行
4月に発行予定、1部 1,000円
申込みは、社団法人栃木県植物防疫協会(農業共済連内) Tel 028-683-5533 まで
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詳しくは、農業環境指導センターにお問い合わせください
Tel(028)626-3086  Fax(028)626-3012
http://www.jppn.ne.jp/tochigi/