植物防疫ニュース(速報bS)                                 
平成16年7月15日 
栃木県農業環境指導センター 
 

果樹カメムシ類の発生に注意しましょう。
 

  6月下旬から7月上旬にかけて、芳賀町稲毛田に設置しているフェロモントラップへのチャバネアオカメムシの誘殺数が過去4か年の平均値を大きく上回っています(表−1)。
  本年は、林業センターのデータによると、チャバネアオカメムシの餌となるヒノキの球果が少なく、今後、なし園への飛来が懸念されますので、ほ場での発生に注意し、適期防除に努めましょう。
 
           表−1 チャバネアオカメムシの集合フェロモンへの誘殺状況   単位:頭
6    月 7  月
半旬
H16年 14 28 38 43 67 116 172 383
平均値 49 30 42 42 34 80 95 110
             平均値:平成12〜15年の4か年平均
             調査地点 芳賀町稲毛田

  病害虫防除員に依頼しているフェロモントラップ4カ所のうち、宇都宮市及び烏山町の2カ所で昨年を上回るデータになっています。
                                                    
                                                                                                                                              チャバネアオカメムシ
体長10〜12mm
                                                                    

◆◇◆◇◆◇◆◇ 防 除 対 策 ◆◇◆◇◆◇◆◇
 
1  カメムシ類の侵入防止のため、多目的防災網(4mm以下)ですき間がないよう、ほ場全体を被覆する。
 特に、出入口は閉じ、すき間のできないよう注意する。

2  なしは7月下旬にかけて被害が増加するので、早期にスミチオン水和剤40等で防除を徹底する。また、
 成虫の移動範囲は広いので、地域での一斉防除が効果的である。ヒノキ林の隣接地域では、特に注意す
 る。

3  果樹園で発生が見られたら、薬剤による防除を行う。なお、チャバネアオカメムシは夜行性のため、薬
 剤の散布は飛来する夕方か早朝に行う。
 
 
 
島島島 詳しくは、農業環境指導センターまでお問い合わせください。島島島
п@028−626−3086
http://www.jppn.ne.jp/tochigi/