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    平成16年度病害虫発生予察注意報第4号
                  栃木県農業環境指導センター 平成16年8月27日発表
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 ハスモンヨトウのフェロモントラップへの誘殺数が、7月下旬以降増加しています。今後、大豆ほ場、いちご栽培施設、露地野菜ほ場への飛来による食害が増加し、収量や品質が低下する恐れがありますので、防除を徹底しましょう。
 
   作 物 名:大豆、いちご、野菜類
   病害虫名:ハスモンヨトウ
 
1 発生予想   発 生 量   多 い
            発生地域   県全域
2 根  拠
 (1)フェロモントラップへの誘殺数が7月下旬以降増加している(図−1)。
 (2)農業試験場栃木分場に設置しているフェロモントラップへの誘殺数が非常に多くなってきている。
                                                (8月第4半旬 約200頭)
 (3)各地の大豆、野菜類で幼虫の発生が目立つほ場がある。
 
 
 

図−1 ハスモンヨトウのフェロモントラップへの誘殺状況

3 対 策
 (1)早期発見、早期防除に努める。
 (2)幼虫が集団でいるうちに、寄生葉を摘み取り処分する。
 (3)発生を認めたら、葉裏や株元に届くようにていねいに薬剤を散布する。薬剤の散布に当たっては、収穫前日数、ミツバチへの影響等に注意する。
 (4)薬剤抵抗性の発現を防止するため、適用防除薬剤一覧を参考にし、系統の異なる薬剤を使用し、ローテーション散布する。
 (5)雑草にも生息するので、ほ場周辺の雑草を除去する。
 
 
 
4 その他
  本年は夏季の高温により、全般的にチョウ目害虫(蛾など)の発生が多くなっているので、ハスモンヨトウ以外のチョウ目害虫(蛾など)にも注意する。特に、果樹・露地野菜では、ほ場をよく観察し、発生を認めたら適切な防除を行う。
 
 
    主なハスモンヨトウ適用防除薬剤一覧
系統
薬剤名
大  豆 はく  さい キャベツ だいこん ブロッコリ|    ほうれんそう い ち ご ト マ ト な  す
IGR剤 ノーモルト乳剤        
アタブロン乳剤    
カスケード乳剤            
合成ピレスロイド剤 トレボンEW                  
BT剤 ゼンターリ顆粒水和剤  
フローバックDF
有機リン剤 オルトラン水和剤            
エルサン乳剤      
カーバメート剤 ラービンフロアブル        
その他 アファーム乳剤            
コテツフロアブル            
トルネードフロアブル           
 
薬剤は使用する前に登録内容を確認し、適正に使用しましょう。

    ◇◆◇◆詳しくは、農業環境指導センターまでお問い合わせください。◇◆◇◆
                 п@028−626−3086
                 http://www.jppn.ne.jp/tochigi/