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     平成16年度 病害虫発生予報 第8号
(平成16年11月25日発表)
栃木県農業環境指導センター
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予想期間:11月下旬〜12月下旬
予報の根拠で(+)は増加要因、(−)は減少要因を表す。
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1 いちご うどんこ病
(1)発生予想  発生量:やや多い
(2)根  拠  ・現在の発生はやや多い。(+)
          ・今後の気象予報は発生にやや適している。(+)
(3)対  策  ・気温が高いとハウス内が多湿になりやすいので、換気やかん水に注意する。
         ・薬剤による防除は予防を基本とし、ハーモメイト水溶剤サンヨーフルピカ
         フロアブル
などによるローテーション散布を行う。
         ・発生の見られる場合は、EBI剤ポリオキシンAL水溶剤などを、葉裏にも薬剤
          がよくかかるように散布する。
         ・くん煙剤の使用も効果的である。
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2 いちご ハダニ類
(1)発生予想  発生量:やや多い
(2)根  拠  ・現在の発生はやや多い。(+)
          ・今後の気象予報は発生にやや適している。(+)
(3)対  策  ・第一果房収穫終了後に下葉を除去する場合には、新葉へのハダニ類の分散を
          防ぐため、薬剤散布後に行う。
         ・発生が見られる場合はコロマイト水和剤ニッソラン水和剤ピラニカEWなど
          をローテーション散布する。
         ・第一果房収穫末期頃までは、ハダニ類の移動は少ないため、発生箇所の部分散
          布も有効である。
(4)備  考  ・薬剤散布に当たっては、ミツバチに対する安全日数を考慮する(他の病害虫も
          同様)。
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3 いちご アブラムシ類
(1)発生予想  発生量:やや多い
(2)根  拠  ・現在の発生はやや多い。(+)
          ・今後の気象予報は発生にやや適している。(+)
(3)対  策  ・発生が見られる場合は、バリアード顆粒水和剤チェス水和剤ーデント
        水和剤
など系統の異なる薬剤を葉裏によくかかるように、ローテーション散布する。
         ・くん煙剤の使用も効果的である。
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4 トマト 葉かび病
(1)発生予想  発生量:やや少ない
(2)根  拠  ・現在の発生量はやや少ない。(−)
          ・今後の気象予報は発生にあまり適していない。(±)
(3)対  策  ・過度のかん水を避け、高温多湿にならないよう換気を十分に行う。
         ・薬剤による防除は予防を基本とし、サンヨールベルクートフロアブルなどを散
          布する。
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5 施設野菜共通 オンシツコナジラミ
(1)発生予想  発生量:やや多い
(2)根  拠  ・現在の発生量はいちご及びトマトでやや多い。(+)
          ・今後の気象予報は発生にやや適している。(+)
(3)対  策  ・発生が見られたら、いちごではモスピラン水溶剤チェス水和剤を、トマトで
          はアプロード水和剤
モスピラン水溶剤サンマイトフロ アブルなどを散布
           する。
          ・ラノーテープの使用に当たっては使用量や設置高など基本事項を遵守する。
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その他の病害虫
                  発生予想          注意点
 ○麦類縞萎縮病     発生量:やや多い    必ず排水対策を実施する。
 ○ニラ白斑葉枯病    発生量:やや少ない   施設内の低温に注意する。
 ○きく白さび病      発生量:やや少ない   施設内の多湿に注意する。
 ○施設野菜・花き共通 発生量:平年並      施設内外の除草と、不要な作物を除去する。
  ハモグリバエ類            
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        「農薬は適正に使用しましょう!」
 農薬は農薬取締法によって使用できる農作物の種類、適用病害虫、希釈倍率、収穫前日数、総
使用回数などが定められています。ラベルをよく読んで正しく使用しましょう。
 下記の農薬検査所のホームページから農薬の登録内容を検索することができます。
 
−−−−−−−−関東甲信地方1か月気象予報(気象庁11月19日発表)−−−−−−−−
11月20日から12月19日
 向こう1か月の平均気温は平年並か高いでしょう。降水量・日照時間は平年並でしょう。
            低い(少ない)確率   平年並の確率   高い(多い)確率
  ○気 温       20%           40%         40%
  ○降水量       30%           40%         30%
  ○日照時間     30%           40%         30%
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詳しくは農業環境指導センターにお問い合わせ下さい。
Tel(028)626-3086   Fax(028)626-3012
http://www.jppn.ne.jp/tochigi/