平成16年度 病害虫発生予報 第11号
(平成17年2月24日発表)
栃木県農業環境指導センター

予想期間:2月下旬〜3月下旬
予報の根拠で(+)は増加要因、(−)は減少要因を表す。

1 いちご うどんこ病
(1)発生予想  発生量:平年並
(2)根  拠








 
現在の発生はやや少ない。(−)
今後の気象予報は発生に適している。(+)
施設内が多湿にならないように換気やかん水に注意する。
薬剤による防除は予防を基本とし、フルピカフロアブル、サンヨー
ル、ストロビーフロアブル
などによるローテーション散布を行う。
発生の見られる場合は、EBI剤ハーモメイト水溶剤などを、
葉裏にも薬剤がよくかかるように散布する。
くん煙剤の使用も効果的である。
耐性菌の出現を防止するため、EBI剤の使用は1作2回以内とす
る。
(3)対  策




 
(4)備  考
 

2 いちご 灰色かび病
(1)発生予想   発生量:平年並
(2)根  拠
 








 
現在の発生はやや少ない。(−)
今後の気象予報が発生に適している。(+)
施設内が多湿にならないように換気やかん水に注意する。
特に雨や雪の日は、暖房機を空運転するなどして、施設内の空気を
循環させる。
発病した果実や茎葉は伝染源となるので早急に取り除き、施設外で
処分する。
アミスター20フロアブルセイビアーフロアブル20ダイマジンなどをローテーション散布する。
(3)対  策

3 いちご ハダニ類
(1)発生予想  発生量:やや多い
(2)根  拠 現在の発生はやや多い。(+)

 
今後の気象予報は発生にあまり適していないが、気温の上昇ととも
に、発生が増加する時期になる。(±
(3)対  策
 

 
発生が見られる場合はマイトコーネフロアブル、コロマイト水和剤、ニッソラン水和剤などをローテーション散布する。
(4)備  考
 

 
薬剤散布に当たっては、ミツバチに対する安全日数を考慮する(他
の病害虫も同様)。

4 いちご オンシツコナジラミ
(1)発生予想  発生量:やや多い
(2)根  拠

 



現在の発生はやや多い。(+)
今後の気象予報は発生にあまり適していないが、気温の上昇ととも
に、発生が増加する時期になる。(±
発生が見られたらモスピラン水溶剤やチェス水和剤を散布する。
(3)対  策

5 トマト 灰色かび病
(1)発生予想  発生量:平年並
(2)根  拠
 








 
現在の発生はやや少ない。(−)
今後の気象予報は発生に適している。(+)
施設内が多湿にならないように換気やかん水に注意する。
特に雨や雪の日は、暖房機を空運転するなどして、施設内の空気を
循環させる。
咲き終わった花弁や発病果、発病葉は伝染源となるので早急に取り
除き、施設外で処分する。
ダイマジン、フルピカフロアブルベルクートフロアブルなどを
ローテーション散布する。
(3)対  策

6 トマト 葉かび病
(1)発生予想  発生量:やや少ない
(2)根  拠
 








 
現在の発生は少ない。(−)
今後の気象予報は発生に適している。(+)
施設内が多湿にならないように換気やかん水に注意する。
特に雨や雪の日は、暖房機を空運転するなどして、施設内の空気を
循環させる。
発病した下葉は伝染源となるので早急に取り除き、施設外で処分す
る。
薬剤による防除は予防を基本とし、アミスター20フロアブル、ベ
ルクートフロアブル
サンヨールなどを散布する。
(3)対  策

その他の病害虫             発生予想
  ○にら  白斑葉枯病        発生量:平年並
  ○トマト オンシツコナジラミ    発生量:平年並
  ○きく  ハダニ類          発生量:やや多い

     「農薬は適正に使用しましょう!」
 農薬は農薬取締法によって使用できる農作物の種類、適用病害虫、希釈倍数、収穫前日
数、総使用回数などが定められています。ラベルをよく読んで正しく使用しましょう。
下記の農薬検査所のホームページから農薬の登録内容を検索することができます。
http://www.acis.go.jp/searchF/vtllm000.html

関東甲信地方1か月気象予報(気象庁2月18日発表)
2月19日から3月18日
 天気は数日の周期で変わりますが、平年に比べ曇りや雨の日が多いでしょう。向こう1
か月の平均気温は平年並か低いでしょう。降水量は平年並か多いでしょう。日照時間は平年
並か少ないでしょう。
          低い(少ない)確率  平年並の確率  高い(多い)確率
  ○気 温       40%       40%      20%
  ○降水量       20%       40%       40
  ○日照時間     40%       40%       20%

詳しくは農業環境指導センターにお問い合わせ下さい。
Tel(028)626-3086   Fax(028)626-3012
http://www.jppn.ne.jp/tochigi/