植物防疫ニュース(速報NO.6)               平成18年2月28日
                           栃木県農業環境指導センター
 
いちごとトマトのコナジラミ類が増えています。
 
1.巡回調査結果 
 2月中旬の巡回調査で、いちごとトマトのコナジラミ類の発生が目立ってきました。いちごとトマトのコナジラミ類の発生株率、発生ほ場率は平年値(過去10年の平均値)を大きく上回っています(表1)。気象予報によれば、3月の気温は高く、降水量が平年並か多いと予想されており、発生にやや好適な条件なため、今後さらに多くなる恐れがあります。また、県内でトマト黄化葉巻病が確認されたこと(平成18年1月16日発表 特殊報第2号)から、コナジラミ類の防除を実施するとともに、ハウス外へ出さないようにしましょう。
 今後もコナジラミ類を「入れない、出さない、増やさない」ことを基本技術として、励行してください。
 
  表1 コナジラミ類の巡回調査結果(2月13,14日)
作 物     発生株率(%)    発生ほ場率(%)
いちご 21.6(11.1)  74.0(51.4)
トマト   4.3 (3.1)  46.4(21.0)
                 ( )内は平年値(過去10年の平均値)を示す。
                  調査:いちごは96、トマトは28ほ場で実施。
 
2.防 除 対 策(いちご、トマト共通)
 1)ハウス内に黄色粘着板等を設置し、コナジラミ類の発生を把握する。
 2)生育に応じて葉かきを実施し、葉裏に寄生した幼虫や蛹を除去する。除去した葉は、ビニル袋等で密封してから処分するか土中に埋める。
 3)発生に応じて薬剤散布を実施し、発生が多い場合には1週間程度の間隔で散布する。
 4)薬剤を散布する場合は、葉裏にも薬剤が十分にかかるようにていねいに散布する。農薬使用に当たっては、ラベルを確認し、以下の点に留意する。
  ・いちごとトマトでは登録のある薬剤が異なる。
  ・薬剤によって適用病害虫名が異なる。
 5)ラノーテープを使用している場合は、使用量や設置高等の基本事項を守る。
 6)コナジラミは発生量が多くなると、すす病が発生しやすくなるのでハウス内が高温多湿にならないように換気をする。
 
 島島島刀@詳しくは、農業環境指導センターまでお問い合わせください。 島島島
           TEL 028−626−3086
            http://www.jppn.ne.jp/tochigi/