植物防疫ニュース(速報 No.6)
平成18年6月27日
栃木県農業環境指導センター

 

いもち病の発生に要注意!!
防除を徹底し、いもち病の蔓延を防ぎましょう

1 稲の生育状況
 本年の水稲は、5月第2半旬以降日照時間が少ないため、軟弱な生育になっています。また、葉色が平年と比べてやや濃いため、稲の抵抗力が弱く病気にかかりやすい状態です

2 いもち病の発生状況
 BLASTAM(アメダスデータを利用した葉いもち発生予測システム)によると、6月第4・5半旬に県内のほぼ全域で感染好適日が出現しました。その後の調査で、6月26日に矢板市や壬生町で葉いもちの進展型病斑を確認しました
 今後の気象予報では、気温は平年並、降水量は平年並か多い、日照時間は平年並か少ないと予想されており、いもち病の蔓延が懸念されます
 












BLASTAMによる葉いもち感染好適日判定結果(●が感染好適日)
6/19 6/20 6/21 6/22 6/23 6/24 6/25
那須
黒磯
大田原
今市
塩谷
烏山
鹿沼
宇都宮
真岡
佐野
小山











 
3 防除対策
  @ 取置き苗は発生源になりやすいので早急に処分する。
  A 常発地で箱施用又は水面施用していない場合は、早急に粒剤を散布して予防する。
  B ほ場をよく見回り早期発見に努め、葉いもちの発生が見られたら、速やかに治療及び予防効果のある
    薬剤(ブラシン・カスラブサイドなど)を散布する。
  C 薬剤は、使用基準に基づき使用する。また、薬剤耐性菌の出現を防ぐため、同一系統の薬剤の連用を
    避ける。

(参考)いもち病に登録のある主な薬剤(平成18年6月26日現在)
薬剤名 使用量又は
希釈倍数 
使用時期/使用回数
 
水面施用剤(粒剤)
 オリゼメート粒剤※
 コラトップ粒剤5※
 オリブライト1キロ粒剤※※
 

  3〜4kg/10a
  3〜4kg/10a
   1kg/10a

初発10日前〜初発時/2回以内
初発10日前〜初発時/2回以内
初発10日前〜10日後(ただし収穫45日
前まで)/1回
茎葉散布剤
 ブラシンフロアブル
 カスラブサイドゾル

 ノンブラスフロアブル

    1,000倍
1,000〜1,500倍

    1,000倍

収穫21日前まで/2回以内
収穫14日前まで/5回以内(穂ばらみ
期以降は4回以内)
収穫21日前まで/2回以内
※は他にパック剤がある。
※※オリブライト1キロ粒剤は葉に褐点を生じる場合があるので、出穂30日前までの使用とし、高温時での
   使用は避ける。
◇◆◇詳しくは、農業環境指導センターまでお問い合わせください。◇◆◇
п@028−626−3086
http://www.jppn.ne.jp/tochigi/