平成18年度 病害虫発生予報 第3号 |
平成18年6月23日
栃木県農業環境指導センター |
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予想期間6月下旬〜7月下旬 |
予報の根拠で、(+)は多発要因、(−)は少発要因を表す。 |
1 水稲 いもち病(葉いもち) |
(1)発生予想 |
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発生時期:やや遅い 発生量:やや多い |
(2)根 拠 |
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BLASTAMによる感染好適日の出現はやや少ない。現在の発生量はやや少ない。(−)
日照不足のため、生育は軟弱徒長気味。(+)
今後の気象予報は、気温が平年並か低く、降水量は平年並か多く日照時間は少ない。(+) |
(3)対 策 |
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取り置き苗は発生源になりやすいので早急に処分する。 |
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常発地で箱施用または水面施用していない場合は、早急にオリブライト等即効性の粒剤を散布して予防する。 |
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発生が見られた場合は、早急にカスラブサイド、ブラシンなど予防・治療効果のある薬剤を散布する。 |
(4)備 考
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20℃前後で弱い連続降雨のあるときが感染の好適条件となるため、常発地では特に注意する。 |
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アメダスデータを利用したBLASTAMによる感染好適日の情報は、当センターホームページで掲載中です。 |
2 水稲 紋枯病 |
(1)発生予想 |
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発生時期:やや遅い 発生量:平年並 |
(2)根 拠
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昨年の県全体発病株率は、8月29〜30日の調査で15.0%と平年よりやや多い発生であったため、ほ場で越冬した菌核はやや多い。(+) |
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今後の気象予報は、気温が平年並か低い。(−) |
(3)対 策 |
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昨年発生が見られたほ場では今年も発生する可能性が高いので、モンカット粒剤、リンバー粒剤等を出穂前の適期に散布する。 |
3 いちご(親株) うどんこ病 |
(1)発生予想 |
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発生量:やや多い |
(2)根 拠 |
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現在の発生量はやや多い。(+) |
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今後の気象予報は、気温が平年並か低く、降水量は平年並か多い。(+〜±) |
(3)対 策 |
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アミスター20フロアブル、ベルクート水和剤を散布し発生を予防する。発生の多いほ場ではパンチョTF顆粒水溶剤等のEBI剤を散布する。
(耐性菌発生防止のため、EBI剤は一作2回以内の使用とする。)
防除を徹底し親株床から育苗床に持ち込まない。 |
4 いちご(親株) ハダニ類 |
(1)発生予想 |
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発生量:やや多い |
(2)根 拠 |
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現在の発生量は多い。(+)
今後の気象予報は、気温が平年並か低く、降水量は平年並か多い。(±〜−) |
(3)対 策 |
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発生が見られたら登録のある薬剤を葉裏によくかかるように散布する。
防除を徹底し親株床から育苗床に持ち込まない。 |
5 トマト・野菜 コナジラミ類 |
(1)発生予想 |
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発生量:やや多い |
(2)根 拠 |
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現在の発生量はトマト、いちご、なすでやや多い。(+)
今後の気象予報は、気温が平年並か低く、降水量は平年並か多い。(±〜−) |
(3)対 策 |
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シルバーリーフコナジラミはトマト黄化葉巻病ウイルスを媒介するため、「入れない、出さない、増やさない」よう防除を徹底する。 |
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栽培終了時には野外にシルバーリーフコナジラミを飛散させないため、40℃以上で10日以上蒸し込みを行う。 |
6 野菜・花き共通 アザミウマ類 |
(1)発生予想 |
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発生量:やや少ない |
(2)根 拠 |
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現在の発生量は平年並(±)
今後の気象予報は、気温が平年並か低く、降水量は平年並か多い。(−) |
(3)対 策
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発生源となるほ場周辺の雑草を除去する。
発生初期に薬剤を散布する。 |
(4)備 考 |
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本県未発生のMYSV(melon yellow spot virus)によるキュウリ黄化えそ病が、近県で発生が確認されている。本病はミナミキイロアザミウマによって媒介されるので、発生には注意する。 |
7 なし 黒星病 |
(1)発生予想 |
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発生量:やや多い |
(2)根 拠
(3)対 策 |
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昨年の発生は平年並〜やや少なかった。(±〜−) |
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現在、平年並の発生である。(±) |
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今後の気象予報は、気温が平年並か低く、降水量は平年並か多い。(+) |
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アントラコール顆粒水和剤、ストロビードライフロアブル、ベルクートフロアブルなどを予防散布する。 |
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発生が見られる場合は、バイコラール水和剤等のEBI剤で防除する。
(耐性菌発生防止のため、EBI剤は一作2回以内の使用とする。) |
(4)備 考 |
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降雨が続くときは薬剤の散布間隔を短くする。
特に幸水は果実肥大後期の7月上旬から黒星病の感受性が高まるので注意する。 |
8 果樹 カメムシ類 (注意報第2号 平成18年6月7日発表) |
(1)発生予想 |
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発生量:多い |
(2)根 拠 |
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成虫の越冬量はやや多かった。(+) |
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フェロモントラップへの誘殺数は多い。(+) |
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今後の気象予報は、気温が平年並か低く、降水量は平年並か多い。(±〜−) |
(3)対 策 |
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7月上旬から下旬にかけて飛来が多くなるため、園内での発生を認めたら、薬剤を散布する。 |
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多目的防災網の隙間から侵入することがあるので注意する。
フェロモントラップを利用したチャバネアオカメムシ誘殺数の情報は、当センターホームページで掲載中です。 |
9 その他の病害虫 |
発生予想 |
・野菜・果樹・花き アブラムシ類 |
発生量:平年並 |
・果 樹 モモシンクイガ |
発生量:少ない |
○畦畔の草刈りで斑点米カメムシ類の水田飛来を抑制しましょう
水田畦畔や周辺のイネ科雑草は、斑点米カメムシ類の発生源になるとともに、水田内へ侵入するための中継点になります。畦畔の草刈りで斑点米カメムシ類の水田への進入を抑制しましょう。 |
【平成18年6月15日発表 植物防疫ニュース(速報 No.4)参照】 |
1ヶ月気象予報(気象庁6月16日発表) |
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6月17日から7月16日 |
天気は平年に比べ曇りや雨の日が多いでしょう。向こう1か月の平均気温は平年並でしょう。降水量は平年並か多いでしょう。日照時間は平年並か少ないでしょう。
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低い(少ない)確率 |
平年並の確率 |
高い(多い)確率 |
○気 温 |
30% |
50% |
20% |
○降水量 |
20% |
40% |
40% |
○日照時間 |
40% |
40% |
20% |
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NEWS & INFORMATION |
☆県では、農薬による事故等の発生防止を図るため、6月から8月の3か月間を「農薬危害防止運動月間」とし、農薬の適正使用等について指導・啓発を行っています。農薬は適正に使用し、確実に管理しましょう。 |
☆農薬の飛散防止対策を徹底しましょう!
食品衛生法改正により農薬の残留基準がポジティブリスト制度に移行しました。農薬の飛散によって、隣接するほ場の農作物に基準値を超える農薬が検出された場合、流通規制を受けるおそれがあります。
農薬を散布するときは、周辺作物への飛散防止対策の他、「周辺住民への配慮」、「家畜、ミツバチ、魚介類などの周辺環境への配慮」も重要です。 |
☆「平成18年度農作物等病害虫雑草防除の手引き」のお求めは、(社)栃木県植物防疫協会にお問い合わせください。(028)683−5533 |
詳しくは農業環境指導センターにお問い合わせください。
Tel(028)626-3086 Fax(028)626-3012
http://www.jppn.ne.jp/tochigi/
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