植物防疫ニュース(速報 No.2)
    平成19年4月18日
 栃木県農業環境指導センター

 

麦類赤かび病の多発が予想されます。
追加防除を実施しましょう!
 
 今年の麦類は、暖冬の影響で平年より生育が早かったものの、3、4月は寒暖の差が激しく、県内の一部では幼穂凍死により弱小茎が有効化するとともに、不稔粒の発生が懸念され、赤かび病が発生しやすくなっています。また、1か月気象予報によると、4月中は雨・曇りの日が多く、5月に入ってからは平年よりもやや高温になることが予想されています。赤かび病の追加防除を行いましょう。

防除対策
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
赤かび病菌は開花期に感染しやすいので、この時期の防除を徹底する。二条大麦では穂揃期(全茎の8〜9割が出穂した時期)、小麦・六条大麦では開花期の防除効果が高く、この時期を逃すと防除効果は著しく減退する。

降雨が続き、多発生が予想される場合は7日後に2回目の薬剤散布を行う。同系統薬剤の連用は避け、収穫前日数に留意して使用薬剤を選定する

六条大麦、追肥をした小麦(タマイズミ)、不稔粒が発生した二条大麦は赤かび病に感染しやすいため、2回目の防除を徹底する。

 








表 麦類赤かび病の主な防除薬剤(平成18年4月16日現在)
薬剤名 作物名 希釈倍数 使用時期(収穫前日数)/使用回数
ストロビーフロアブル 麦類 2,000〜3,000倍 14日前/3回
トリフミン水和剤 麦類 1,000〜2,000倍 14日前/3回
ベルクート水和剤 小麦 1,000〜2,000倍 21日前/3回(出穂期以降は1回)

チルト乳剤25
 
大麦 1,000〜2,000倍 21日前/1回
小麦 1,000〜2,000倍 3日前/3回

トップジンM水和剤
麦類(小麦を除く) 1,000〜1,500倍 30日前/3回(出穂期以降は1回)
小麦 1,000〜1,500倍 14日前/3回(出穂期以降は1回)
 
<無人ヘリでの防除薬剤>
薬剤名 作物名 希釈倍数 使用時期(収穫前日数)/使用回数

チルト乳剤25
 
大麦      8倍 21日前/1回
小麦      8倍 7日前/3回

トップジンMゾル
麦類(小麦を除く)      4倍 30日前/3回(出穂期以降は1回)
小麦      4倍 21日前/3回(出穂期以降は1回)
薬剤の使用に当たっては、使用上の注意をよく読んで適正に使用する。
薬剤は有効成分の総使用回数にも制限があるので注意する。
薬剤耐性菌の出現防止のため、同系統薬剤の連用は避けるようにする。
詳しくは、農業環境指導センターまでお問い合わせください。
п@028−626−3086
http://www.jppn.ne.jp/tochigi/