植物防疫ニュース(速報 No.4)
平成19年7月6日
栃木県農業環境指導センター
斑点米カメムシ類の発生が多くなります
斑点米カメムシ類のすくいとり調査を雑草地において行いました。現在、クモヘリカメムシの発生状況は平年並でカスミカメ類はやや多でした(表−1)。今後の気象予報は斑点米カメムシ類の発生に適していることから、出穂期以降に水田への飛来が多くなることが懸念されます。
畦畔雑草の草刈りを行い、水田およびその周辺を斑点米カメムシ類の発生しにくい環境にしましょう。
表−1 斑点米カメムシ類成虫数
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クモヘリ
カメムシ |
ホソハリ
カメムシ |
アカヒゲホソ
ミドリカスミカメ |
アカスジ
カスミカメ |
平成19年の発生地点率 |
52.0 |
36.0 |
96.0 |
72.0 |
過去10年の発生地点率 |
58.0 |
72.1 |
77.7 |
35.1 |
平成19年の平均頭数 |
12.7 |
1.4 |
12.0 |
21.8 |
過去10年の平均頭数 |
46.3 |
3.1 |
31.0 |
2.4 |
7月2〜4日にイネ科雑草地25地点で20回振りすくい取り調査を実施
アカスジカスミカメは過去4年の平均値
[防除対策]
1 |
斑点米カメムシ類の誘引源となる水田内の雑草防除を実施しましょう。 |
2 |
畦畔雑草も斑点米カメムシ類の誘引源となるので、草刈りを行いましょう。出穂期の草刈りは畦畔から本田に追い込むことになるので、出穂期10日前までに済ませましょう。 |
3 |
出穂期と乳熟期(出穂期の7〜10日後)にほ場の畦畔際をよく観察しましょう。斑点米カメムシ類の発生が認められた場合は、薬剤を散布しましょう。乳熟期以降も畦畔際に斑点米カメムシ類が見られる場合には追加散布を行いましょう。 |
斑点米カメムシ類に登録のある主な薬剤
薬剤名 |
使用時期/使用回数 |
トレボンEW(蚕) |
収穫21日前まで/3回以内 |
MR.ジョーカーEW(蚕) |
収穫14日前まで/2回以内 |
スタークル液剤10(蚕)、スタークルメイト液剤10(蚕) |
収穫7日前まで/3回以内 |
スタークル粒剤、アルバリン粒剤(蚕) |
収穫7日前まで/3回以内 |
スミチオン乳剤 |
収穫21日前まで/3回以内 |
(蚕)蚕に対する毒性が長期間にわたる薬剤
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農薬は適正に使用しましょう! |
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◎農薬は、ラベルをよく読み、正しく使う。
◎農薬の飛散防止を徹底する。
◎農薬の使用状況を正確に記録する。 |
詳しくは、農業環境指導センターまでお問い合わせください。
п@028−626−3086
http://www.jppn.ne.jp/tochigi/
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