植物防疫ニュース(速報 No.6)
平成19年9月27日 
栃木県農業環境指導センター 

 
ハスモンヨトウの野外での発生が増加しています
 
 フェロモントラップへのハスモンヨトウ雄成虫の誘殺数は、昨年同様、9月中旬から増加傾向にあります(図1)。巡回調査(9月18〜19日)では、いちごほ場での幼虫の発生株率2.2%(平年0.35%)、ほ場率22.4%(平年7.7%)であり、平年より多く確認されています。
 今後の気象予報(9月21日発表)では、向こう1か月の気温は平年より高く、降水量は少ないと予想され、ハスモンヨトウの発生に適しています。いちご等の施設野菜では侵入が増加すると予想されますので、成虫の侵入を防止し、早期発見に努め、適切な防除により被害を防ぎましょう。


図1 ハスモンヨトウ誘殺数の推移
 
《防除対策》
・施設内外の発生状況をよく観察し、卵塊や幼虫の早期発見に努める。卵塊や分散前の幼虫は、寄生葉を摘み取り土中に埋める。また、雑草にも生息するので、ほ場周辺の除草を行う。
・施設栽培では、施設の開口部に防虫ネット等を張り、成虫の侵入を防ぐ。
・薬剤散布は、齢期が進むにつれて薬剤の効果が低くなるため、若齢幼虫のうちに防除を徹底する。なお、散布に当たっては、ミツバチへの安全日数等に注意する。また、薬剤抵抗性の発達を防止するため、系統の異なる薬剤を使用し、ローテーション散布を行う。
       農薬は適正に使用しましょう!
   ◎農薬は、ラベルをよく読み、正しく使う。
   ◎農薬の飛散防止を徹底する。
   ◎農薬の使用状況を正確に記録する。

詳しくは、農業環境指導センターまでお問い合わせください。
п@028−626−3086
http://www.jppn.ne.jp/tochigi/