植物防疫ニュース(速報 No.3)
    平成20年4月25日
 栃木県農業環境指導センター

 

六条大麦と小麦の赤かび病防除は2回が基本です

 
 麦類赤かび病の感染適期は開花〜乳熟期であり、この時期に曇雨天が続き、気温が比較的高い気象経過であると急速に発生が拡大します。特に、今年は全県的に過繁茂の傾向があり、雨天後の穂の乾燥が遅れることが予想されます。

 

・六条大麦や追肥をした小麦(タマイズミ等)は、2回防除が基本
追加防除については、気象経過に注意を払い、早めの対応をとりましょう。

防除適期等




 
二条大麦:穂揃い期7〜10日後、追加防除は1回目散布の7〜10日後

六条大麦開花始めと開花10日後の2回 、追加防除が必要な場合3回目

小麦開花始めと開花20日後の2回 、追加防除が必要な場合3回目
表 麦類赤かび病に登録のある主な薬剤(平成20年4月25日現在)
薬剤名 作物名 希釈倍数 使用時期(収穫前日数)/使用回数


トップジンM水和剤
麦類(小麦を除く) 1,000〜1,500倍 30日前まで/3回以内
(出穂期以降は1回以内)
小麦 1,000〜1,500倍 14日前まで/3回以内
(出穂期以降は2回以内)
シルバキュアフロアブル 小麦     2,000倍 14日前まで/2回以内

チルト乳剤25
 
大麦 1,000〜2,000倍 21日前まで/1回以内
小麦 1,000〜2,000倍 3日前まで/3回以内
ストロビーフロアブル 麦類 2,000〜3,000倍 14日前まで/3回以内
同系統薬剤の連用を避け、収穫前日数に留意して使用薬剤を選定する。

◎参考資料:多発年の発生状況、気象経過
平成16年と18年に本病が多発しました(5月下旬の発生ほ場率:16年84.8%,18年34.0%)。両年共、4月後半は好天に恵まれましたが、5月に入ってから曇雨天が続いたことにより、急速に発生が拡大しています。
詳しくは、農業環境指導センターhttp://www.jppn.ne.jp/tochigi/ )までお問い合わせください。п@028−626−3086