植物防疫ニュース(速報 No.7) 平成20年8月29日
栃木県農業環境指導センター
県南部での縞葉枯病が増えています!
 下都賀・安足地域のコシヒカリ作付ほ場で縞葉枯病が増えています。
 昭和63年以降は発生があまり見られませんでしたが、コシヒカリの作付増加に伴い、平成19年から増えてきており、8月上旬の調査では県南部で発病株が多く確認されています(表1、2)。また、8月下旬の調査では、穂の出すくみ、不稔も見られています。
 縞葉枯病ウイルスを媒介するヒメトビウンカの発生量も多いことから、今後、県南部を中心に発生の拡大が懸念されますので、ほ場での発病状況を良く確認し、発生が多く見られる場合には、来年度の作付に向けて防除対策を実施しましょう。
 表1 8月上旬の発生状況 株率(%)
今年度 H19  平年


 
県北部
県中部
県南部
0.00
0.00
1.70
0.00
0.00
0.80
0.01
0.03
0.22
注)ゆうれい症状を中心とした前期発病を調査

表2 縞葉枯病調査地点別年次推移    株率(%)

 調査地点
(コシヒカリ)
    8月上旬
   (前期発病)
8月下旬
(参考)








 
今年度 H19 H18 今年度
壬生町助谷
小山市小薬
小山市石の上
藤岡町富吉
佐野市堀米
 0.16
 4.00
 2.50
 5.00
 3.50
 0.33
 0.16
 0.50
 1.17
 0.00
 0.00
 0.65
 0.50
 0.50
 0.50
 16
 16
 19
 24
 10
平均  3.03  0 .43  0.43  19
8月上旬は各地点2ほ場600株、下旬は100株調査
注)8月下旬は出すくみ症状を中心とした後期発病を含む調査
発病株(左)と穂の出すくみ症状(右)
次年度の防除対策
ヒメトビウンカは畦畔等の雑草地で越冬するため、ほ場周辺の除草を徹底する。
抵抗性品種「あさひの夢」の作付割合を増やす。
ヒメトビウンカに効果のあるアドマイヤー箱粒剤、ダントツ箱粒剤、またはこれらの成分を含む混合箱施用剤を使用する。
詳しくは農業環境指導センター(http://www.jppn.ne.jp/tochigi/ )までお問い合わせください。
Tel(028)626-3086  Fax(028)626-3012