植物防疫ニュース(速報 No.5)      平成21年8月6日
  栃木県農業環境指導センター

県南部の普通植で葉いもち病が増えています!

 8月3、4日に県内39地点の水稲定点ほを調査した結果、県南部で葉いもち病の多発が見られました。発生株率は平年比の約3倍で、特に普通植で29.8%と非常に高くなっています(表1)。また、早植においては、県中南部の箱施用剤を使用していないほ場の一部で多発しています。
 今後このようなほ場では穂いもち病が多発する可能性があるため、ほ場を良く確認し、葉いもち病が多発している場合や上位葉に病斑がみられる場合には、穂いもち病防除を行いましょう。
 
表1 8月上旬葉いもち病調査結果(8月3・4日調査)
  地 域  発生株率  平年値  平年比(%) 概評
 全 県   5.9   6.3    94  平年並
 県北部   0.4   7.2     6   少
 県中部   4.4   5.3    83  平年並
  県南部  17.4   6.3   277   多
(普通植) 29.8
(早植)   5.1
防除対策
○粒剤は使用時期が限られているので適期に散布しましょう。
○茎葉散布は、葉いもち病の発生が多い場合に出穂始めと穂揃い期の1回ずつ行います。葉いもちの発生が少ない場合は穂揃い期に防除を行います。
 
表2 水稲いもち病に登録のある主な薬剤(平成21年8月6日現在)
薬剤名 使用量
希釈倍率
使用時期/使用回数
<水面施用剤(粒剤)> (穂いもち)
コラトップ粒剤5 3〜4kg/10a 出穂30日前〜5日前まで/2回以内
アチーブ粒剤7
 
3〜4kg/10a
 
出穂5日前〜30日前まで(収穫21日前まで)
/3回以内
イモチエース粒剤  3kg/10a 収穫35日前まで/1回
<茎葉散布剤>
アミスターエイト 1,000〜1,500倍 収穫14日前まで/3回以内
カスラブサイドゾル 1,000〜1,500倍 収穫14日前まで/5回以内(穂ばらみ期以降4回以内)
ブラシンフロアブル  1,000倍 収穫21日前まで/2回以内
ノンブラスフロアブル   1,000倍 収穫21日前まで/2回以内
                                 
詳しくは農業環境指導センター(http://www.jppn.ne.jp/tochigi/ )までお問い合わせください。
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