植物防疫ニュース(速報 No.12)
 
平成22年3月23日
栃木県農業環境指導センター
灰色かび病の発生が多くなっています!
 3月の巡回調査の結果、いちご、きゅうりでは灰色かび病の発生が急激に増加し、ト
マトでは引き続き発生が多い状態です。いちごでは発生ほ場率が28.2%(平年値10.6%)、
発生株率が2.7%(平年値0.8%)、トマトでは発生ほ場率が70.8%(平年値25.1%)、
発生株率が15.6%(平年値2.3%)、きゅうりでは発生ほ場率が40.0%(平年値1.8%)、
発生葉率が2.5%(平年値0.0%)と平年に比べ灰色かび病の発生がかなり多くなって
います(図1、2、3)。
 本格的にサイド換気ができる時期までは、ハウス内は多湿となりやすいため、灰色か
び病菌の増殖に好適な環境にあり、今後もさらに発生が増加する恐れがあります。











 











 











 写真1 いちご果実に発生した灰色かび病
【防除対策】
(1)灰色かび病の発生しやすい条件は15〜23℃と比較的低温で、多湿条件であるこ
  とから、ハウス内の温度および湿度管理に注意する。特に曇雨天日が続く場合は、
  循環扇、暖房機を稼働し、ハウス内の湿度を下げ、植物体表面の結露を除去する。
(2)枯死葉、花びら、発病葉、発病果をすみやかに除去し、ハウス外で処分する(写真1)。
(3)曇雨天時は液剤の使用を控え、くん煙剤等を使用すると過湿防止に有効である。
(4)同一系統薬剤の連用を避け、系統の異なる灰色かび病登録薬剤(フルピカフロア
  ブル、カンタスドライフロアブル、ジャストミート顆粒水和剤など)のローテーシ
  ョン散布を行う。
詳しくは、農業環境指導センターまでお問い合わせください。
TEL028−626−3086
http://www.jppn.ne.jp/tochigi/