当センターが実施するフェロモントラップによるハスモンヨトウ成虫の発生量調査で、7月下旬から誘殺数が大きく増加している。調査を実施している県内6地点中4地点で7月第5半旬の誘殺数が過去10年(栃木市は調査8年目)で最多となった。特に、大田原市では平年値の12.9倍、宇都宮市では同26倍であった。
今後、成虫が大豆や野菜類、花き類に産卵し、孵化した幼虫による食害が懸念されるため、圃場をよく観察して対策を取ることが重要である。卵は卵塊として産卵され、表面は薄茶色の毛に覆われている(写真1)。孵化した幼虫は集団で食害し、やがて分散する(写真2、写真3)。野菜類・花き類とも育苗期間や定植直後に加害されると被害が大きい。幼虫は成長すると被害が大きく、薬剤が効きにくくなり防除が困難になる。
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