植物防疫ニュース(速報 No.9)
 
平成23年8月11日
栃木県農業環境指導センター

 
山沿いの水田を中心に
斑点米カメムシ類が平年より多く飛来しています!
 8月1〜3日の水田におけるすくい取り調査(県内39地点平均)では、斑点米カメムシ類の発生は平年より多い〜やや多い状況です。
 成虫のすくい取り頭数はすべての種類で平年値を上回り(表1)、幼虫の発生も見られています。県北・県央の山沿いではクモヘリカメムシの飛来が見られ、アカスジカスミカメが100頭以上となった地点もあります。
 斑点米はクモヘリカメムシでは成虫だけでなく幼虫も発生原因となります。また、水稲に割れ籾が発生している場合は、登熟期後半にカスミカメ類による吸汁が容易になり、斑点米の被害が拡大します。
 8月中旬以降の平均気温は平年並〜高いと予想され、斑点米カメムシ類の発生に好適な気象が続きます。下記のとおり、発生状況に応じた適切な防除を行いましょう。






クモヘリカメムシ
体長16mm






ホソハリカメムシ
体長9〜11mm






アカヒゲホソミドリ
カスミカメ 体長6mm






アカスジカスミカメ
体長5〜7mm


 
防除対策

 
斑点米カメムシ類が水田内に確認できる場合は、使用時期(収穫前日数)等に十分注意して薬剤を散布する。

 
 表2 水稲のカメムシ類に登録のある主な薬剤(平成23年8月9日現在
薬 剤 名
 
希釈倍数
又は使用量
使用時期
/本剤の使用回数
成分
/成分の総使用回数
スタークル液剤10
(スタークルメイト液剤10)
1000倍
 
収穫 7日前まで
/3回以内
ジノテフラン
/3回以内(本田)
MR.ジョーカーEW
 
2000倍
 
収穫14日前まで
/2回以内
シラフルオフェン
/2回以内
キラップフロアブル
 
1000〜2000
収穫14日前まで
/2回以内
エチプロール
/2回以内
詳しくは農業環境指導センター(http://www.jppn.ne.jp/tochigi/ )までお問い合わせください。
Tel(028)626-3086  Fax(028)626-3012