縞葉枯病(しまはがれびょう)ヒメトビウンカ
被害
初期の発病
本田初期に感染したもの
穂の出すくみ
幼穂形成期以降に感染したもの
発生生態
縞葉枯病はウイルスによっておこる。このウイルスは主にヒメトビウンカによって運ばれ、伝染する。
ア.ヒメトビウンカの特徴
雄成虫(3.5〜4.0o)
雌成虫(3.5〜4.0o)
幼虫(1.0〜3.0o)
イ.ヒメトビウンカの発生消長と縞葉枯病の感染期間
ウ.発生しやすい条件
○保毒虫(ウイルスを持っているヒメトビウンカ)の発生密度が高い。
○周辺にイネ科の雑草やムギ畑があると、そこがヒメトビウンカの増殖場所となり、本田への飛来量が多くなる。
発生予察方法
ア.調査時期・場所
時期 : 6月下旬〜7月上旬
場所 : 水田内の任意の場所
イ.調査方法
1カ所当たり25株で2カ所、計50株
縞葉枯病の有無またはヒメトビウンカの払い落とし調査を行う。
ヒメトビウンカの払い落とし調査方法については、セジロウンカ、トビイロウンカの項を参照。
調査結果の診断と防除
防除方法
ア.発生調査に基づく防除方法
防除が必要と診断されたら、6月下旬〜7月上旬に登録薬剤を散布する。
イ.予防防除及び耕種的防除法
(ア)予防防除(ヒメトビウンカの防除)
縞葉枯病の常発地等発生の多い地域では、育苗箱施用剤による防除効果が高い。
育苗箱施用を行っていても、幼虫の発生最盛期に薬剤の効果が切れる場合があるので、調査結果の診断に基づいて防除を行う。
(イ)耕種的防除
○窒素肥料のやりすぎは発病を助長するので、肥料は控えめにする。
○発病株を見つけたら直ちに抜き取り、密度を下げる。
○冬から春にかけてヒメトビウンカの越冬場所である畦畔、休耕田等の雑草管理を行い、幼虫の越冬密度を下げておく。