ナシ・コナカイガラムシ類
被 害
クワコナカイガラムシの果実被害
マツモトコナカイガラムシによる根の被害
発 生 生 態
ア.種 類
クワコナカイガラムシ成虫
マツモトコナカイガラムシ成虫
クワコナカイガラムシ卵のう
マツモトコナカイガラムシ卵のう
イ.発生消長(ふ化幼虫)
ウ.発生しやすい条件
○有袋栽培すると発生しやすい。
○合成ピレスロイド剤など天敵に対する影響の大きい薬剤を連用すると発生しやすい。
発生予察方法
ア.調査時期・場所
○クワコナカイガラムシ
時期 : 6月中旬〜下旬
場所 : 直径1p以上の全てのせん定切り口
○マツモトコナカイガラムシ
時期 : 7月中旬〜下旬
場所 : ナシ樹の主幹、主枝、亜主枝の粗皮下
イ.調査方法
(ア)クワコナカイガラムシ
右図の手順で剪定切り口を中心に虫の有無を観察する。
(イ)マツモトコナカイガラムシ
6〜7月に土塊の認められるナシ樹を見つけ出し、土塊を
粗皮削り等で取り除くと、虫が露出して観察が可能となる。
調査結果の診断と防除
防除方法
ア.発生調査に基づく防除方法
防除が必要と診断されたら薬剤防除を行う。
種類や時期によって使用薬剤の効果が異なるので注意が必要
である。使用薬剤については、各地区の防除暦や県作成の
主要農作物病害虫防除暦等を参考に選定する。
なお、農薬登録情報は農林水産省ホームページより確認できる。
イ.予防防除及び耕種的防除法
ア)捕殺作業
6月においてせん定切り口等に集合した成幼虫に
対して捕殺作業(灯油塗布作業)を行う。
イ)誘殺バンドの設置
9月下旬までに主枝や亜主枝の中央部にクラフト紙製
の誘殺バンドを巻き、12月〜2月に取り外して焼却する。
切り口に集合した成虫と卵のう