稲こうじ病 Claviceps virens Sakurai 本病はもみだけに発生する。乳熟期頃から内外穎が少し開き、その隙間から緑黄色の小さな肉塊状の突起が現れ、次第に大きくなってついにはもみを包むようになる。この塊ははじめは薄い皮膜に覆われているが、成熟すると濃緑色〜緑黒色となり、被膜は破れて表面は粉状となり、亀裂が出来る。収穫時頃になると、この塊の上に黒色の不正形の菌核が形成される。病粒は普通1穂当たり1〜数個であるが、ときには20個にも達することがある。